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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ソマリアダチョウは、ふつうの ダチョウと どこが ちがうの?

ソマリアダチョウは、普通のダチョウと何が違う? 首の色と、別種かどうかの話

ソマリアダチョウは普通のダチョウと別の種なのか ── 首の色と約400万年前の分岐、そして機関で異なる分類

分野:生きもの

ダチョウの くびは ピンクだと おもって いませんか。ところが、あおみの ある はいいろの くびを した ダチョウが います。ソマリアダチョウです。おすは、こどもを そだてる じきに、もっと あざやかな あおに なると いいます[1]。

この ダチョウは、いでんしを しらべると、だいたい 400万ねん まえに ふつうの ダチョウと わかれたと いわれます[1]。それなのに、べつの しゅと するか どうかは、ところに よって こたえが ちがいます。どうして そろわないのでしょう。くびの いろ、すむ ところ、いでんしの はなしから、わけが わかります。

動物園で見るダチョウの首は、ピンクっぽい色が思い浮かびます。ところがアフリカには、首と太ももが青みを帯びた灰色のダチョウがいます。ソマリアダチョウです。繁殖期のオスでは、その青がさらに鮮やかになるといいます[1]。

遺伝子の調べでは、普通のダチョウと約400万年前に分かれたとされる鳥です[1]。それなのに、別種として扱うかどうかは、機関によって答えが違います。なぜ答えがそろわないのでしょうか。首の色、すんでいる場所、遺伝子の調べ方、分類の決め方から、その理由が分かります。

ダチョウの首はピンクだという印象は、半分しか当たっていない。亜種によって首の色は違い、東アフリカの「アフリカの角」にすむソマリアダチョウの首と太ももは、青みを帯びた灰色をしている。繁殖期のオスでは、さらに鮮やかな青になる[1]。

この鳥は、ミトコンドリアDNAの上でダチョウ属の中もっとも離れた系統で、約400万年前(360万〜410万年前)に分岐したとされる[1]。それでも、別種とみなすかどうかは機関によって異なる[2]。分かれた年代の古さと、答えがそろわないことは、どう両立するのか。見た目、すむ環境、遺伝子の研究、分類の基準の順に、その理由が分かる。

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1. ダチョウの くびは、みんな ピンクなの?

1. 首の色は、どのダチョウもピンクなのか

1. 首の色は亜種で違う ── 灰色がかった青、ピンク、赤

いいえ。ふつうの ダチョウにも、くびの いろが ちがう なかまが います。きたアフリカの ダチョウは、あかっぽい くび。マサイダチョウは、くびと ふともものところが ピンクで、こどもを そだてる じきには、あかみが こく なると いいます[2]。

そして ソマリアダチョウは、くびと ふともものところが、あおみの ある はいいろです[1]。くびに ふとい しろい わも ないと かかれて います[1]。

おなじ ダチョウの なかまなのに、くびの いろだけで、どこの なかまか わかる ことが あるのです。では、くび いがいは、にて いるのでしょうか。

「ダチョウの首はピンク」という印象は、一部の仲間にしか当てはまりません。英語版ウィキペディアによると、北アフリカのダチョウは赤っぽい首、マサイダチョウは首と太ももがピンクで、繁殖期にはその赤みが濃くなります[2]。

これに対してソマリアダチョウは、首と太ももの皮ふがピンクがかった色ではなく、青みを帯びた灰色です。繁殖期のオスでは、その青がさらに鮮やかになるといいます[1]。首に太い白い輪がない、という特徴も挙げられています[1]。

首の色は、遠くからでも目に入る目印です。首のほかには、見分けるところがあるのでしょうか。

首の色が亜種ごとに違うことを知ると、「ダチョウ」とひとことで呼んでいたものが、いくつかの仲間の集まりに見えてきます。

「ダチョウの首はピンク」という印象は、普通のダチョウ全体では成り立たない。英語版ウィキペディアによれば、亜種ごとに首の色は異なり、北アフリカのダチョウは赤みがかった首、マサイダチョウは首と太ももがピンクで、繁殖期には赤みが濃くなる。この赤みは求愛の合図の一部と説明される[2]。

ソマリアダチョウの首と太ももの皮ふは、ピンクがかった色ではなく、青みを帯びた灰色である。繁殖期のオスでは青がさらに鮮やかになる。首に太い白い輪がないことも、特徴として挙げられている[1]。

首の色が変わる理由は、繁殖期の合図だけでは説明しきれない。ソマリアでは普段から灰青色で、繁殖期に濃くなるのは青である。同じ「繁殖期に色が変わる」でも、もとの色が亜種で違う。

では、首の色のほかに、見分けの手がかりはあるのか。

2. くび いがいでも、みわけられるの?

2. 首のほかに見分けるところはあるのか ── 羽の色と大きさ

2. 首以外の手がかり ── 羽の色、大きさの比較の難しさ

ソマリアダチョウの おすは、つばさの おおきな はねと、しっぽの はねが しろです。めすは ちゃいろです[1]。おすの ほうが めすより おおきいのも、ふつうの ダチョウと おなじです[1]。

おおきさは どうでしょう。ふつうの ダチョウは、おすが せの たかさ 2.1〜2.75メートル、おもさ 100〜130キロ。めすは 1.75〜1.9メートル、90〜120キロくらいと、えいごの ウィキペディアに かいて あります[2]。ソマリアダチョウも おなじ くらいの おおきさと かかれて います[1]。

だから、おおきさでは みわけにくそうです。わかりやすい めじるしは、やはり くびの いろです。つぎは、すんで いる ところを 見て みましょう。

羽の色は、オスとメスで違います。ソマリアダチョウのオスは、風切羽と尾羽が白で、メスは茶色です[1]。オスのほうがメスより大きいのも、普通のダチョウと同じです。この羽の色の組み合わせは、ダチョウ全体でも見られる特徴で、これだけでソマリアダチョウと決める手がかりにはなりにくそうです。

大きさはどうでしょう。英語版ウィキペディアは、ダチョウ全体の目安として、オスが身長2.1〜2.75m・体重100〜130kg、メスが1.75〜1.9m・90〜120kgと書いています[2]。ソマリアダチョウは他のダチョウと同程度の大きさで、基亜種よりやや軽いかもしれない、という程度の書かれ方です[1]。

つまり、大きさで見分けるのは難しく、いちばん分かりやすい目印はやはり首の色です。では、色のほかにはどんな違いが、この鳥を「別の仲間」に見せているのでしょうか。すんでいる場所に目を向けます。

羽の色は、性別で違う。ソマリアダチョウのオスは風切羽と尾羽が白く、メスは茶色である。オスはメスより大きい[1]。この白と茶色の組み合わせはダチョウ一般に見られるもので、ソマリアダチョウを他から区別する決め手にはなりにくい。

大きさも手がかりになりにくい。英語版ウィキペディアが挙げるダチョウ全体の目安は、オスが身長2.1〜2.75m・体重100〜130kg、メスが1.75〜1.9m・90〜120kgである[2]。ソマリアダチョウは他のダチョウと同程度で、基亜種よりやや軽いかもしれない、という書かれ方にとどまる[1]。個体差や性差がこれほど大きい以上、ソマリアダチョウ単独の数値がなければ、数字で線を引くのは難しい。

見た目の区別は、まず首の色に集まる。けれども見た目の違いは、別種かどうかを直接決めない。次に、暮らしぶりの違いと、混ざり合うかどうかを見る。

3. すむ ところが ちがうと、まざらないの?

3. すむ場所が違うと、混ざり合わないのか ── 茂みと開けた土地

3. 重なる分布と、混ざりにくさ ── 茂みと開けたサバンナ

ふつうの ダチョウは、ひろい サバンナで、おもに くさを たべます。ソマリアダチョウは、しげみが おおくて、しょくぶつが こい ところを すみかに します。おもに、えだの さきの はっぱなどを ついばんで たべると いいます[1]。

すんでいる ところは、アフリカの つの と よばれる、ひがしの はしの あたりです。エチオピアの ほくとう、ジブチの みなみ、ケニアや ソマリアの おおくの ところに ひろがって います[1]。

ケニアの ほくとうでは、マサイダチョウと すむ ところが かさなります。それでも、しげみと ひらけた ところという すみかの ちがいや、ふるまいの ちがいで、まざる ことは、おおきくは おきて いないようだと せつめいされます[2]。ゼロとは いえません。

では、いつから べつべつに なったのでしょう。いでんしが、その てがかりを くれます。

ふつうのダチョウは、開けたサバンナで主に草を食べます。ソマリアダチョウは、茂みが多く植物の濃い土地を好み、枝先の葉などをついばんで食べます[1]。食べ方も暮らす場所もはっきり違う点は、別の仲間とする見方の大きな材料になります。この違いは、ダチョウの暮らしを詳しく扱った記事(ダチョウの生息地)にもあります。

分布は、アフリカの角が中心です。エチオピア北東部、ジブチ南部、ケニアの大部分、ソマリアの大部分に広がるとされます。資料によって範囲の書き方が少し違うので、ここでは「アフリカの角を中心に」と読むのが安全です[1]。

面白いのは、ケニア北東部です。ここでは、ソマリアダチョウの分布がマサイダチョウと重なります。それでも、茂みか開けた土地かという環境の違いや行動の違いで、交雑は大規模には起きていないようだ、と説明されます[2]。まったく混ざらないとは言えません。

同じ地域にいても混ざりにくいなら、いつ頃から別々の道を歩み始めたのでしょうか。手がかりは遺伝子にあります。

食性と環境の違いは明確である。普通のダチョウが開けたサバンナで主に草を食べる(グレイジング)のに対し、ソマリアダチョウは茂みが多く植物の濃い土地を好み、枝先の葉などをついばんで食べる(ブラウジング)[1]。この点は既存の記事(ダチョウの生息地)でも扱っている。

分布はアフリカの角が中心で、エチオピア北東部、ジブチ南部、ケニアの大部分、ソマリアの大部分とされる。1883年にライヒェノウが記載した[1]。ただし資料により範囲の書き方が違うため、「アフリカの角を中心に」と読むにとどめる。

種の境目を考えるうえで鍵になるのは、分布が重なる場所で何が起きるかである。ケニア北東部では、ソマリアダチョウとマサイダチョウの分布が重なる。それでも、茂みか開けたサバンナかという環境の違いと行動の違いによって、交雑は大規模には起きていないようだ、と説明される[2]。一般に、同じ場所にいながら混ざらないことは、別の種とみなす根拠の一つになりうる。ただし、交雑がゼロだとまでは言えない。

では、この「混ざりにくさ」は、いつ頃から続いているのか。遺伝子の研究が、その古さを示している。

4. 400万ねん まえに わかれたって、どう わかるの?

4. 約400万年前に分かれたと、どうして言えるのか ── 遺伝子の調べ方

4. 約360万〜410万年前の分岐 ── ミトコンドリアDNAと核の目印

いきものの からだには、おやから こへ つたわる いでんしが あります。ダチョウの なかまで、この いでんしを くらべた けっか、ソマリアダチョウは、ほかの ダチョウから いちばん とおい なかまだと いわれます[1]。

わかれたのは、だいたい 360万〜410万ねん まえと されます[1]。ずっと むかしです。ひがしアフリカに ある おおきな だいちの さけめが、かべに なったのではないかと せつめいされます[1]。

ただし これは、いでんしから 見つもった ねんだいです。360万から 410万ねんまで、はばが あります。「400万ねん」は、その まるめた いいかたです。

2011ねんの しらべでは、いでんしの ちがいから、ソマリアダチョウを べつの しゅとして 考える ねうちが ある、と ていあんされました[3]。

「約400万年前」の根拠は、ミトコンドリアDNAと呼ばれる遺伝子の調べにあります。ミトコンドリアDNAは、母親から子へ受け継がれる小さなDNAで、系統のたどり方によく使われます。それによると、ソマリアダチョウはダチョウ属の中でもっとも遺伝的に離れた系統で、約360万〜410万年前に分かれたとされます(英語版ウィキペディアの記述にもとづく推定です)[1]。東アフリカの大地の裂け目(大地溝帯)が、地理的な壁になったと説明されています[1]。

数字の幅に注意が要ります。360万年から410万年まで、約50万年の幅があります。「約400万年前」はその丸めた言い方で、推定の値です。

ダチョウのミトコンドリアDNAは、1993年にも調べられています。その論文は、出典欄の[4]から探せます[4]。

2011年のミラーらの研究は、ミトコンドリアDNAの123の配列に加え、核にある14の目印も調べました。その結果から、ソマリアダチョウを別種として扱うことを検討する価値がある、と提案しています[3]。亜種どうしで最近の交雑が見られなかった点も、あわせて示されたといいます。ここでの紹介は、論文の要旨にもとづくものです。提案であって、決定ではありません。

これだけ古い分かれが示されたのなら、別種と決まりそうなものです。でも現実は、そう単純ではありませんでした。

約400万年前という数字の根拠は、ミトコンドリアDNA(母親から子へ伝わる小さなDNA)の解析である。ソマリアダチョウはダチョウ属の中でもっとも遺伝的に離れた系統で、分岐は約360万〜410万年前と推定される(英語版ウィキペディアの記述にもとづく)[1]。東アフリカ大地溝帯が地理的な壁になったと説明されるが、これは仮説である。360万と410万の間には約50万年の幅があり、「約400万年前」はそれを丸めた表現にすぎない。

ダチョウのミトコンドリアDNAは、1993年のフライタークとロビンソンの研究(The Auk 110:614–622)でも調べられている[4]。研究ごとに、どの系統をどこで切り分けるかは違って見える。そのため、この記事では「約400万年前」を一つの推定値として扱い、1993年の論文は原文にあたる先として末尾で紹介する。

2011年のミラーらの研究(Conservation Genetics 12:423–431)は、ミトコンドリアDNAの制御領域123配列と、14の核マイクロサテライトを調べた。ミトコンドリアDNAは母方だけを映す。そこで核の目印も併せて調べ、ミトコンドリアDNAだけでは見えない違いも確かめている。要旨によれば、両方の目印で分かれが大きいことから、ソマリア系を別種とすることを検討する価値がある、と結論した。亜種間に最近の交雑がないことも示している[3]。これは「提案」であり、分類を決める文書ではない。

古い分かれが示されたのに、なぜ答えが一つにならないのか。そこには、「別種」をどう決めるかの問題がある。

5. べつの しゅか どうかは、だれが きめるの?

5. 別種かどうかは、なぜ機関によって答えが割れるのか

5. 別種の線引き ── 2014年の見直しと、機関ごとの扱い

ソマリアダチョウは、2014ねんに、バードライフ・インターナショナルという とりの だんたいが、べつの しゅとして あつかったと ほうじられました[5]。「しんしゅの はっけん」では ありません。まえから 知られていた とりの なかま分けを、見なおした のです。

この ときは、はねの いろや なきごえ、きゅうあいの あいずなどを てんすうに する やりかたで きめたと ほうじられました。いでんしの データは つかわれて いないとも いわれます[5]。

いまも、べつの しゅと する ところと、しない ところに わかれて います。どうぶつえんの しょうかいページにも、ダチョウの なかまの れいとして ソマリアダチョウを あげて いるものが あります[6]。にほんごの ウィキペディアでは、べつの しゅと して かいて あります[7]。

「べつの しゅ」の せんの ひきかたは、ひとつに きまって いないのです。

Scientific Americanの報道によると、ソマリアダチョウは2014年に、バードライフ・インターナショナルが別種として扱い、IUCNのレッドリストにも載りました[5]。これは「新種の発見」ではありません。以前から知られていた鳥を、分類し直したということです。

このときの基準は、羽の色、鳴き声、求愛の合図など、外見や行動を点数にする方法で、遺伝子のデータは使っていないと報じられました[5]。すでに紹介した遺伝子の研究とは、別の道筋から出た結論だということです。

扱いは、機関によって分かれます。英語版ウィキペディアによると、バードライフ、IOC、クレメンツ、Tree of Life は別種とし、Howard and Moore は別種としません[2]。札幌市円山動物園の動物紹介ページは、ダチョウの亜種の例としてソマリアダチョウを挙げています[6]。日本語版ウィキペディアは別種とし、現生のダチョウ属を2種と書きます。名前は「ソマリアダチョウ」と「ソマリダチョウ」の両方が使われています[7]。

資料を見るかぎり、答えは機関によって違います。2014年の見直しは外見や行動を点数にした方法で、遺伝子の研究とは別の道筋でした。約400万年前に分かれた、という事実は、別種かどうかの議論の材料の一つであって、答えそのものではありません。

では、この違いを、私たちは自分の目でどう確かめられるでしょうか。

Scientific Americanの報道によれば、2014年にバードライフ・インターナショナルがソマリアダチョウを別種として扱い、IUCNレッドリストにも載った[5]。これは新種の発見ではなく、既知の鳥の分類の見直しである。このときの基準は羽色・鳴き声・求愛の合図など外見や行動を点数化する方法で、遺伝子データは使っていないとされる。

その後の扱いは一致していない。英語版ウィキペディアによれば、バードライフ、IOC、クレメンツ、Tree of Life は別種、Howard and Moore は別種としない[2]。札幌市円山動物園の動物紹介ページは、ダチョウの亜種の例として、北アフリカダチョウ、マサイダチョウ、ソマリアダチョウ、南アフリカダチョウなどを挙げている[6]。日本語版ウィキペディアは、ソマリアダチョウ(ソマリダチョウ)を亜種ではなく別種とし、現生のダチョウ属は2種と書く。呼び名にも表記ゆれがある[7]。

ここから読み取れるのは、「分かれたのが古い」ことと「別種である」ことの間に、一段の判断がはさまっているという点だ。遺伝子の離れ具合を重くみる立場、見た目や行動の違いを重くみる立場、実際に交雑するかを重くみる立場では、同じデータから別の答えが出うる。分類は、遺伝子や見た目、行動などの観察結果をもとに、人が基準を選んで線を引く作業でもある。

この題材では、遺伝子の研究(2011年のミラーらなど)は別種扱いを検討する価値があるとし、2014年の見直しは外見・行動の点数を使ったとされる。方法の違う二つの流れが、同じ方向を向いたことになる。ただし後者は報道による紹介であり、前者は提案である。「別種と確定した」とは書けない。

この違いを、自分の目と手元の資料で確かめる道すじがある。

6. どうぶつえんや ずかんで、くびの いろを 見て みよう

6. 動物園や図鑑で、首の色と説明の書き方を見比べる

6. 首の色と分類の書き方を確かめる ── 資料へ進むために

どうぶつえんで ダチョウを 見る ときは、おとなの ひとと いっしょに、さくの そとから 見ましょう。まず、くびと ふともものところの いろを 見ます。ピンク、あか、あおみの ある はいいろ。どれに ちかいでしょう。

つぎに、せつめいの ふだに 「あしゅ」や 「べつの しゅ」と かいて あるか 見て みましょう。ふだによって かいて ある ことが ちがう かも しれません。ずかんでは、「ソマリアダチョウ」だけでなく 「ソマリダチョウ」でも さがして みましょう。

さっぽろの まるやま どうぶつえんの ページにも、ダチョウの せつめいが のって います[6]。

動物園でダチョウを見る機会があれば、大人と一緒に、柵の外から首と太ももの色を見てみましょう。ピンク、赤、青みのある灰色のどれに近いかを、メモしておきます。ただし、見えた色が亜種を決めるわけではありません。この記事の色の記述は、主に英語版ウィキペディアにもとづくからです。

説明板や図鑑、動物園のウェブページでは、ダチョウが「亜種」の集まりとして書かれているか、「別種」を含めて書かれているかを見比べてみましょう。ソマリアダチョウは「ソマリダチョウ」とも書かれるので、両方の名前で探すと見つかりやすくなります[7]。札幌市円山動物園のダチョウのページは、亜種扱いの例として読めます[6]。

同じ鳥が、書かれた場所によって「亜種」にも「別種」にもなる。そんな食いちがいを、資料の中から見つけられます。

手元で確かめるなら、動物園のダチョウの首と太ももの色を見て、この記事の亜種ごとの色の記述と照らし合わせる。英語版ウィキペディアの記述が中心なので、図鑑や博物館の解説が第二の出典になりうる。説明板や図鑑が、ソマリアダチョウを亜種として載せているか、別種として載せているか、「ソマリダチョウ」の表記かを見比べると、機関ごとの食いちがいが自分の目で確かめられる。

資料に進むなら、2011年のミラーらの論文(Conservation Genetics 12:423–431)と、1993年のフライタークとロビンソンの論文(The Auk 110:614–622)が出発点になる。この記事では、どちらも要旨にもとづいて書いた。原論文の本文では、使った個体数や範囲、「別種を検討する価値」の根拠が詳しく読める。

日本語の資料でも比べられる。図鑑や動物園の解説、日本語版ウィキペディアで、ソマリアダチョウが亜種と別種のどちらで書かれているかを見比べるとよい。2014年の見直しの点数のつけ方は、バードライフ自身の文書にあたると分かるはずだ。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文の[数字]は、この出典欄の番号です。ウェブ資料は、2026年10月16日に参照しました。論文は要旨や紹介記事にもとづきます。

  1. Wikipedia "Somali ostrich" https://en.wikipedia.org/wiki/Somali_ostrich (首の色、羽の色、生息地、分布、分岐の年代)
  2. Wikipedia "Common ostrich" https://en.wikipedia.org/wiki/Common_ostrich (亜種ごとの首の色、大きさ、分布の重なり、機関ごとの扱い)
  3. Miller et al. 2011, Conservation Genetics 12:423–431 https://link.springer.com/article/10.1007/s10592-010-0149-x (遺伝子の研究と別種扱いの提案。要旨にもとづく)
  4. Freitag & Robinson 1993, The Auk 110:614–622 https://sora.unm.edu/sites/default/files/journals/auk/v110n03/p0614-p0622.pdf (初期のミトコンドリアDNA研究。紹介にもとづく)
  5. Scientific American blog "Extinction Countdown" https://www.scientificamerican.com/blog/extinction-countdown/somali-ostrich-and-360-other-newly-discovered-birds-added-to-list-of-threatened-species/ (2014年の別種扱いと基準)
  6. 札幌市円山動物園「ダチョウ」 https://www.city.sapporo.jp/zoo/016-b.html (亜種として扱う解説の例)
  7. ウィキペディア「ダチョウ」 https://ja.wikipedia.org/wiki/ダチョウ (日本語での扱いと表記)

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