このサイトは、ほんの入り口です

ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

せんめんきは、顔を あらう ほかに、なにを して いるの?

洗面器は、顔を洗う以外に何をしている? 銭湯の桶・足浴・災害時の洗濯を見てみる

洗面器は顔を洗うための器なのに、なぜ銭湯・病院・災害時の洗濯にも現れるのか

分野:歴史・文化

じしょには、せんめんきは「顔を あらう ときに、お湯や 水を 入れる うつわ」と 書いて あります[1]。ところが、せんとうで 見かける 黄色い「ケロリン」の おけも、せんめんきの なかまとして 本に のって います[3]。

顔を あらう うつわが、どうして 顔 いがいの ところで つかわれるのでしょう。おふろの おけ、びょういんの あし湯、さいがいの ときの せんたくを 見ると、その わけが 分かります。

辞書は、洗面器を「顔を洗うときに湯・水を入れる器」と説明します[1]。ところが、銭湯で見かける黄色い「ケロリン」の桶は、薬の広告として1963年に生まれた湯桶で[5][6]、百科事典は洗面器の例にこうした湯桶も挙げています[3]。病院の足浴や、水が少ないときの洗濯の資料にも、洗面器やそれに似た容器が出てきます[7][8]。

顔を洗う器が、なぜ顔以外の場面で呼ばれるのでしょうか。たらいとの関係、銭湯の桶、足浴、少ない水での洗濯を順に見ると、洗面器の「仕事」の広がりが分かります。

辞書は洗面器を「顔を洗うときに湯・水を入れる器」と定義する[1]。一方、1963年に薬の広告媒体として生まれた湯桶「ケロリン桶」[6]は、百科事典が洗面器の例に挙げる[3]。看護の足浴では洗面器のような容器に湯を入れ[7]、災害時の節水洗濯の資料では洗面器を2つ並べる方法が紹介される[8]。

名前は「顔」を洗う器なのに、実際の仕事は顔にとどまらない。たらいとの区別、素材の変遷、ケロリン桶に入った工夫、足浴、災害時の洗濯を、出典ごとの確かさの差にも触れながら見ていくと、洗面器という言葉が何を指しているかが分かる。

読み方を切り替えられます。画面の上にある「よみかた」のボタンで、小学校低学年むけ・小学校高学年むけ・中学生むけの3つの書き方に切り替わります。むずかしいと思ったら、いつでもやさしい方に戻ってください。選んだ読み方はブラウザが覚えているので、次に別の記事を開いたときも同じ読み方で始まります。

1. せんめんきと たらいは、なにが ちがうの?

1. 洗面器は「顔を洗う器」。たらいより小ぶりな、手もとの器

1. 辞書は洗面器を「顔を洗う器」と書く ── たらいとの区別

せんめんきは、名前の とおり 顔を あらう ための ものです。じしょにも、顔を あらう ときに お湯や 水を 入れる うつわと 書いて あります[1]。

よく にた ものに「たらい」が あります。「てあらい」が かわって できた ことばと いわれ、せんめんきより 大きい ものを さします[2]。1000年 いじょう まえの 927年の 本には、「てあらい」の 大きさが 書かれて います[2]。いまの ものさしで けいさんすると、まんなかを はかった 長さは 45センチくらい、ふかさは 15センチくらい です。

では、せんめんきは たらいを 小さく した ものでしょうか。くらしの 中では、顔 いがいの ことにも よばれて きました。どれも、お湯や 水を ちょっと ためて、手の とどく ところに おく、という ところが 同じです。まず、いつごろから あったのかを 見て みましょう。

辞書で洗面器を引くと、「顔を洗うときに湯・水を入れる器」という説明が出てきます[1]。名前のとおり、「顔(面)を洗う器」です。

よく似た道具に、たらいがあります。たらいは「手洗(てあらい)」が音の変化でそう呼ばれるようになったとされ、顔や手足を洗う平たい器で、洗面器より大型のものを指します[2]。927年の『延喜式』には「手洗 径一尺五寸。深五寸」という記述があります[2]。1尺を約30センチとして計算すると、直径約45センチ、深さ約15センチです。洗面器よりだいぶ大きな器です。この記述はたらいの用例であり、洗面器という語の初出ではありません。

では、洗面器はたらいの小型版にすぎないのでしょうか。実際には、洗面器は顔を洗う以外の場面にも出てきます。銭湯の桶、病院の足浴、水が少ないときの洗濯です。どの場面も、少しの湯や水を手の届くところにためておく、という点が共通しています。これはこの記事での読み取りです。まず、洗面器がいつごろから暮らしにあったのかを見てみます。

辞書の説明は2通りある。『デジタル大辞泉』は「顔を洗うときに湯・水を入れる器」、『精選版日本国語大辞典』は「顔や手を洗うのに用いる湯、水などを入れるうつわ」とする[1]。後者は顔だけでなく手も含む。つまり辞書の定義は、もともと「顔」に限った言い方ではない。

区別が要る語に、盥(たらい)がある。「手洗(てあらい)」の音変化とされ、顔や手足を洗う平たい器で、洗面器より大型のものを指す。洗濯や行水にも使われる[2]。用例として挙がる延喜式(927年)の「手洗 径一尺五寸。深五寸」を、1尺=約30.3センチで換算すると、直径約45センチ、深さ約15センチになる。当時の尺の長さが今と少し違う可能性があるので、あくまで目安である。重要なのは、これは盥の用例であって、洗面器という語の初出を示すものではない点だ。

名前と実際の使い方のずれは、このあと銭湯・病院・災害時と、場面を変えて現れる。洗面器の中身が、素材も含めてどう変わってきたかを先に見ておく。

2. せんめんきは、いつごろから あるの?

2. 洗面器は、素材を変えながら暮らしのそばにあった

2. 洗面器の素材の変遷 ── 木・焼き物から金属、樹脂まで

せんめんきが ふつうに つかわれる ように なったのは、かまくら時代からと いわれます[3]。木を まげて つくった「まげもの」や、やきものの せんめんきも ありました[3]。

えど時代の おわりごろの、どうで できた せんめんきが、えど東京はくぶつかんに のこって います。大きさは 31.5センチと 6.5センチと きろくされて います[4]。

めいじ時代に なると、しんちゅうや アルミ、ほうろうびきの ものが ひろまりました。いまは プラスチックの ものも おおいです[3]。ざいりょうは かわっても、お湯や 水を 入れる うつわで あることは かわりません。

百科じてんは、せんめんきの れいに、ケロリンおけのような ゆおけも あげて います[3]。この おけは、くすりの こうこくとして うまれました。

百科事典の「洗面器」の項によると、洗面器が日常的に使われるようになったのは鎌倉時代からとされています[3]。かつては陶製のものや、サクラの木を曲げてつくる曲物も使われました。明治時代に入ると、真鍮製・アルミ製・琺瑯引きのものが普及し、いまは合成樹脂製も多くあります[3]。

江戸東京博物館のデジタルアーカイブには、江戸末期(19世紀)の「銅製洗面器」が収蔵されていて、寸法は31.5cm×6.5cmと記録されています[4]。直径か高さかは書かれていませんが、大きいほうの数字を直径とみなすと、さきほどの手洗(約45センチ)のおよそ7割です。洗面器をたらいより小ぶりな器と説明する辞書[2]と、話が合います。

素材は、木から焼き物、金属、樹脂へと変わりました。変わらないのは、湯や水を入れて手で使うという形です。百科事典の項は、洗面器の例としてケロリン桶のような湯桶も挙げています[3]。その桶は、薬の広告として生まれました。

洗面器の歴史を百科事典は次のようにまとめる。日常的に用いられるようになったのは鎌倉時代からで、かつては陶製やサクラの曲物(まげもの)も使われたが、明治時代以降は真鍮製・アルミ製・琺瑯(ほうろう)引きのものが「洗面器」として普及し、現在は合成樹脂製も多い[3]。「鎌倉時代から」は、あくまで百科事典がまとめた説明である。

実物の記録としては、江戸東京博物館のデジタルアーカイブに、江戸末期(19世紀)の「銅製洗面器」がある。寸法は31.5cm×6.5cmで、種別は「衛生」とされる[4]。直径×高さを意味するかは記載がないので、大きいほうを直径とみなす前提で、延喜式の手洗(約45センチ)と比べると約7割(31.5÷45≒0.7)になる。盥より小さな器という辞書の区別[2]と矛盾しない。

素材が変わっても、湯や水を入れて手で扱う器という形は続いた。だから、素材も用途も違う湯桶が、同じ「洗面器」の項に並んで挙げられることになる[3]。その湯桶の代表が、薬の広告から生まれたケロリン桶である。

3. ケロリンおけは、どうやって うまれたの?

3. 銭湯のケロリン桶は、薬の広告として生まれた

3. 頭痛薬の名前を入れた湯桶は、どう生まれ、どう広まったか

「ケロリン」は、ねつを さげたり いたみを やわらげたり する くすりの 名前です。1925年に、ないがいやくひんと いう 会社が つくりました[5]。

そのあと、1963年に、ケロリンの こうこくを 入れた プラスチックの ゆおけが うまれました[6]。これが「ケロリンおけ」です。ぜんこくの せんとうに ひろがりました[5]。

くすりを うる ための 絵や 文字を、おふろの おけに 入れる。めずらしい 考えですね。くすりが おけに なったのでは なく、くすりの 名前を 知って もらう ための ばしょとして、ゆおけが えらばれました。

この おけには、まだ ひみつが あります。どうして 黄色いのか、見て みましょう。

銭湯に行くと、黄色い桶に「ケロリン」の文字を見かけることがあります。ケロリンは、内外薬品(現在の富山めぐみ製薬の前身の一つ)が1925年に開発した解熱鎮痛剤です[5]。

その広告媒体として、プラスチック製の湯桶「ケロリン桶」が1963年に誕生しました[6]。薬の発売から38年後のことで、桶は全国の銭湯に広まりました[5]。薬が桶になったのではなく、薬の名前を知らせる場所として、お風呂の桶が使われたわけです。

桶を企画した会社については、資料によって説明が分かれています[6]。ここでは、広告付きの湯桶として1963年に生まれたという点までを書いておきます。

洗面器の名前には「顔」が入っているのに、この桶には顔を洗う用事がありません。それでも長く銭湯に置かれ続けた桶には、使う人に合わせたどんな工夫があるのでしょうか。

解熱鎮痛剤「ケロリン」は、現在の富山めぐみ製薬の前身の一つである内外薬品が1925年に開発した[5]。この薬の広告媒体として、広告入りのプラスチック製湯桶「ケロリン桶」が1963年に誕生し[6]、全国の銭湯に広まった[5]。薬の発売から38年後にあたる。

注意したいのは、桶の企画・製造の主体である。資料によって説明に差があり、内外薬品の広告として紹介する記事がある一方、東京の別の会社が作ったPR用の湯桶とする資料もある。そのため、ここでは「1963年に広告媒体として生まれ、銭湯に広まった」ところまでを事実として扱う。

桶が洗面器の例に挙がるのは[3]、湯や水を入れて手で扱う器という機能で見ているからである。広告という役目は桶に後から乗った。では、広告を載せる器として、桶そのものはどう作り込まれたのか。

4. ケロリンおけは、なぜ 黄色くて、大きさが ちがうの?

4. ケロリン桶は、なぜ黄色く、関東と関西で大きさがちがうのか

4. 白から黄色へ、関東版と関西版へ ── ケロリン桶に入った工夫

いちばん はじめの ケロリンおけは、白でした。でも、よごれが 目立つので、うまれて まもなく 黄色に かわったと いわれます[6]。白い おけは「まぼろしの ケロリンおけ」と よばれ、2025年に、はつばいから 100年の ふっこくばんが でました[6]。

大きさも 2しゅるい あります。大きい かんとうがたと、小さめの かんさいがたです。かんさいがたは、かんさいの「かけ湯」の しゅうかんに あわせて、かた手で お湯を すくえる 大きさと いわれます[5]。

こわれにくい ように、ふつうの おけより あつく つくって あります。「ケロリン」の 文字は、プラスチックの 中に インクを うめこんで、水の ある ところでも はがれにくく して います[5]。

よごれの 目立ちかた、土地の おふろの しゅうかん、水に つよい 文字。つかう 人の ばしょに あわせて、つくりが なおされて きた ようです。

最初のケロリン桶は白色でした。汚れが目立つため、誕生から間もなく黄色に変わったとされます[6]。白い桶は「幻のケロリン桶」とも呼ばれ、発売100周年の2025年に復刻版が出ました[6]。

大きさにも2種類あります。大きい関東版と、小ぶりな関西版です。関西版は、関西のかけ湯の習慣に合わせて、片手で湯をすくえるサイズだとされます[5]。

こわれにくさにも工夫があります。一般的な桶より厚みをもたせ、「ケロリン」の文字はプラスチックの中にインクを埋め込んで、水場でもはがれにくくしているそうです[5]。広告の文字が消えたら、桶の役目の一つがなくなるからです。

汚れの目立ちにくい色、地域の入浴の習慣に合う大きさ、水に強い文字。広告のための桶は、使う場面に合わせて形を変えてきたことが読み取れます。お風呂を出て、場面を変えてみます。病院では、洗面器のような容器がどう働くのでしょうか。

最初のケロリン桶は白色だったが、汚れが目立つため、誕生から間もなく黄色に変わったとされる。白桶は「幻のケロリン桶」と呼ばれ、2025年の発売100周年に復刻版が出た[6]。理由は「汚れが目立つ」という一点で説明されており、色の選定過程の詳しい記録まで示す資料ではない。

サイズは大きい関東版と小ぶりな関西版の2種類で、関西版は関西のかけ湯の習慣に合わせた、片手で湯をすくえる大きさとされる[5]。かけ湯の作法が地域で違い、それに合わせて桶の大きさを変えた、という説明である。

耐久性にも手が入っている。壊れないよう一般的な桶より厚みを持たせ、「ケロリン」の文字はプラスチックの中にインクを埋め込んで、水場でもはがれにくくしている[5]。広告媒体である以上、文字がはがれれば桶の価値が下がるため、この作りは理にかなう。

色・大きさ・文字の3点は、いずれも使う人の場面(汚れ、入浴の習慣、水濡れ)に応じた改良の説明になっている。ただし根拠は富山めぐみ製薬への取材記事と薬事日報の復刻記事で、設計者の記録そのものではない。湯桶から離れ、洗面器に似た容器が病院でどう働くかを見る。

6. 水が すくない とき、せんめんきを どう つかうの?

6. 水が少ないとき、洗面器を2つ並べる洗濯がある

6. 災害時の少ない水での洗濯 ── 洗面器を2つ並べて水を使い回す

さいがいの とき、水が たりなく なる ことが あります。日本かんきょうかんせん学会の さいがい時の チームの しりょうでは、せんめんきを 2つ ならべる やり方が しょうかいされて います[8]。

1つは「あらう」用、もう 1つは「すすぎ」用です。すすぎの 水が よごれて きたら、あらう 用に まわして、ふくを あらいます[8]。

水を 1かいで すてないで、きれいな じゅんに 使う くふうです。顔を あらう、おふろで お湯を くむ、足を あたためる、ふくを あらう。しごとは ちがっても、お湯や 水を ちょっと ためて おく うつわで ある ところは 同じです。

日本環境感染学会の災害時感染制御支援チーム(DICT)の資料を、石川県が掲載しています。水が少ないとき、洗面器を2つ用意して、1つを「洗い」用、もう1つを「すすぎ」用にする方法が紹介されています[8]。すすぎの水が汚れてきたら、洗い用に回して肌着を洗います[8]。

水を1回で使い捨てず、きれいな順に使い回す考え方です。洗面器くらいの器を2つ並べるだけで始められます。

顔を洗う、銭湯で湯をくむ、足を温める、衣類を洗う。仕事はこれだけ違うのに、湯や水を少しためておく器という点は変わりません。洗面器の名前は「顔」ですが、役目は暮らしの場面ごとに増えてきたと言えそうです。

日本環境感染学会の災害時感染制御支援チーム(DICT)の資料を、石川県が掲載している。水が少ないとき、洗面器を2つ用意して「洗い」用と「すすぎ」用にし、すすぎの水が汚れたら洗い用に回して肌着を洗う方法が紹介されている[8]。

仕組みは、水の使い回しである。まず、きれいな水をすすぎに使う。すすぎに使って汚れてきた水を、次の肌着の洗い用に回すので、同じ水を2回使える。

辞書の定義[1]、桶[3]、足浴[7]、洗濯[8]を並べると、洗面器の名前が示す用途(顔)と実際の用途の間にずれがある。そのずれを埋める共通点は、少量の湯や水を手元にためて扱えることで、これは複数の資料を並べた書き手の読み取りである。名前は用途の一つを指したまま、器の仕事は暮らしの場面に合わせて増えてきたと整理できる。

家の せんめんきを、顔を あらう ほかの 使い方から 見て みよう

家の洗面器を、顔以外の目で見てみる

洗面器を、素材・大きさ・水の量から観察するには

おうちで

おうちの せんめんきを 見て みましょう。ざいりょうは なんでしょう。ふちは もちやすい 形でしょうか。大きさは、手を ひろげた ときの どれくらい でしょう。

ハンカチが あれば、せんめんきか ボウルを 2つ ならべ、水を すこしだけ 入れて「あらう」用と「すすぎ」用に します。おとなの 人に 見て もらって からにして ください。どちらの 水が さきに にごるか、見て みましょう。

せんとうなどで

せんとうや おんせんに 行ったら、おけを 見て みましょう。大きさや 文字の ようす、色が 見られます。ふろ場は ぬれて すべるので、あるく ときは ゆっくりです。

しらべる ときは

いちばん の ヒントは、おうちの せんめんきです。ざいりょう、ふちの 形、水を 入れた ときの りょうを、ほかの いれものと くらべて みましょう。くわしく しりたく なったら、ケロリンを つくって いる 会社の ホームページや、はくぶつかんの ホームページも 見て みると、しょうかいが のって いることが あります。

家でできること

洗面器の素材、ふちの形、水を入れたときの量を観察してみましょう。計量カップで水を何杯入れられるかを数えると、手でかかえられる量の感覚がつかめます。

ハンカチを使って、洗面器かボウルを2つ並べ、少しの水で「洗い」用と「すすぎ」用に分けて洗ってみる方法もあります。大人に見てもらいながら、どちらの水が先ににごるかを比べます。

出かけてできること

銭湯や温泉で、桶の大きさや文字、色を見てみましょう。浴場は濡れて滑りやすいので、歩くときは慎重に。

調べるには

まずは家の洗面器の素材、ふちの形、水を入れたときの量を調べ、銭湯の桶や他の容器と比べてみます。江戸東京博物館のデジタルアーカイブでは、江戸末期の銅製洗面器の寸法を見られるので、家の洗面器と大きさを比べられます。ケロリン桶の話は、薬を作る会社の公式サイトや薬事日報の記事でも紹介されています。

家でできること

洗面器の素材(樹脂・金属・琺瑯)、ふちの形、満水までの容量を計量カップで測る。江戸東京博物館の銅製洗面器(31.5cm×6.5cm)[4]と比べて、直径と深さの関係がどう違うかを見る。

洗面器またはボウルを2つ並べ、少量の水でハンカチを「洗い」「すすぎ」に分けて洗うと、水の汚れ方の順番が確かめられる。大人に見てもらいながら行う。

出かけてできること

銭湯の桶の色・大きさ・文字の入り方を観察する。関東と関西で桶の大きさが違う[5]とされるが、公式寸法は本文で示していないので、自分で測って比べるとよい。浴場は滑りやすい。

資料を読むなら

延喜式の「手洗」の用例と洗面器の語の関係、ケロリン桶の企画主体、足浴の効果の根拠など、出典によって確かさが違う箇所が本文にはある。DICTの資料を読み、洗い方の条件がどう書かれているかを確かめると、「災害時の洗濯」の範囲がもっと細かく見える。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

辞書・百科事典・博物館の記録・企業の取材記事・看護技術の解説・自治体が掲載した学会資料を、用途ごとに使い分けている。

  1. コトバンク「洗面器」(デジタル大辞泉・精選版日本国語大辞典) https://kotobank.jp/ (洗面器の辞書の定義)
  2. コトバンク「盥」(デジタル大辞泉・精選版日本国語大辞典) https://kotobank.jp/ (たらいの語源・延喜式の用例)
  3. Wikipedia「洗面器」 https://ja.wikipedia.org/ (洗面器の歴史・素材の変遷。ウィキペディアという百科事典の記述にもとづく)
  4. 江戸東京博物館 デジタルアーカイブ「銅製洗面器」 https://www.edohakuarchives.jp/detail-163556.html (江戸末期の銅製洗面器の寸法)
  5. 東京スポーツ(富山めぐみ製薬への取材記事) https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/306312 (ケロリンの開発・桶の大きさ・厚みと文字)
  6. 薬事日報「『ケロリン白桶』復刻」 https://www.yakuji.co.jp/?p=128057 (ケロリン桶の誕生・白から黄色へ・復刻)
  7. 看護roo!「足浴」の看護技術の解説 https://www.kango-roo.com/learning/9448/ (足浴の目的と効果)
  8. 石川県「少ない水での食器・衣類の使用方法」(日本環境感染学会 災害時感染制御支援チーム資料の掲載) https://www.pref.ishikawa.lg.jp/ (洗面器2つでの洗濯)

なおした ところ

更新履歴

更新履歴(改版の記録)

  •  初版を公開。

このサイトでは、公開した記事の本文は原則として書き直しません。誤りが見つかったときや、内容が古くなったときだけ手を入れ、その理由をこの欄に残します。