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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

いなく なった どうぶつを、もとの 川や のはらに もどすと、どう なるの?

いなくなった動物を元の場所に戻すとき、何を調べ、何を数えるのか

400年ぶりにビーバーを川へ放した試験から読む、動物の再導入:成功の測り方と、減った原因を先に知る理由

分野:生きもの

400ねん いじょう まえに、人に とられて いなく なった ビーバーを、イギリスの 川に もどした ところ、ダムが ある ところは、ない ところより 魚が 37%も 多かった と ほうこく されて います。

どうぶつを もどすのは、ただ はなせば おわりなの でしょうか。この ページを 読むと、もどす ときに 何を 数えるのか、オオカミや イタチ、トキの 場合 どんな ことを して いるのかが わかります。

イギリスの川に、400年以上前に狩りでいなくなったビーバーが放されました。その試験を調べた研究者は、ビーバーのダムの池には、ダムのない同じような場所より37%多く魚がいたと報告しています[1]。

いなくなった動物を元の場所に戻すとき、人は何を目当てにし、何を数えるのでしょうか。ビーバー、オオカミ、クロアシイタチ、トキの例から、再導入が「放して終わり」ではない理由が分かります。

400年以上前に狩りで絶滅したビーバーを、イギリスの川に放す試験が行われた。試験を報告した研究者は、ダムの作る池のある場所で、ダムのない同程度の流れより魚が37%多かったと述べている[1]。ならば、動物を戻すことは、そのまま自然を良くすることなのか。

この記事を読むと、再導入に「測定できる成果」が求められる理由、オオカミ、クロアシイタチ、トキの例で何が課題になっているか、そして成果をどう数えるかが分かる。

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1. ビーバーを かわに もどしたら、さかなは どう なったの?

1. ビーバーが戻った川では、魚の数はどうだったのか

1. ダムのある場所で魚が37%多かったのは、何と何を比べた数字か

ビーバーは、木を かじって たおし、川に ダムを つくる どうぶつです。イギリスでは 400ねん いじょう まえに、人に とられて いなく なりました。

2015ねんに、イギリスの オッター川で、ビーバーを 川に はなす 試験しけんが はじまりました。いなく なった どうぶつを、もとの ばしょに もどす こころみです。

けんきゅうした 人たちは、ビーバーの ダムで できた 水たまりと、ダムの ない 川の ところを くらべました。すると、ダムで できた 水たまりは、ダムの ない にた ところより、魚が 37%、多かったと いいます。

また、3000人より 多い 人に 「ビーバーを もどして いい?」と たずねたら、86%が 「いい」と こたえました。10人の うち、9人 たらずが さんせいした という ことです。

ビーバーは、木をかじって倒し、川をせき止めてダムを作る動物です。イギリスでは400年以上前に、狩られて絶滅しました。2015年、イングランドのオッター川で、野生に放すことを国が認めた最初の試験が始まりました[1]。

試験を行った研究者は、ビーバーのダムでできた池と、ダムのない同じような流れとで、魚の数を比べました。結果は、ダムの池のほうが37%多いというものです。この数字は「ダムの池」と「ダムのない区間」を比べたもので、川全体の魚が37%増えたという意味ではありません。

もうひとつの数字が、人の気持ちです。3000人を超える人に、ビーバーを野生に戻すことに賛成かどうかを尋ねたところ、86%が賛成と答えました。10人のうち9人弱です。ただし、これは試験をした研究者による調査の結果で、すべての土地に当てはまるとは言えません。

ここまで見ると、再導入は魚も人も喜ぶ話に見えます。けれども、動物を放せば何でも再導入と呼べるのでしょうか。

ビーバーは木を倒して川をせき止め、ダムを作る動物である。イギリスでは400年以上前に狩りで絶滅しており、2015年にイングランドのオッター川で、野生に放すことを認可した最初の試験が始まった[1]。

試験で注目されたのは、数えられた数字の意味である。研究者は、ダムによってできた池と、ダムのない同程度の流れを比べ、池のほうで魚が37%多かったと報告している。比較の相手が「ダムのない区間」なので、この37%は区間どうしの差であり、川全体の魚が37%増えたという主張ではない。

もうひとつは、人の受け止め方である。3000人を超える人に再導入への賛成を尋ねたところ、86%が賛成と答えた。これは10人のうち9人弱にあたる。ただし、調査を行ったのは試験の研究者で、結果は報道発表として公表された二次的な情報であり、この土地の人々の意見を示すにとどまる。

数字を並べると成功物語に見える。だが、動物を放せば、どんな場合でも再導入と呼べるわけではない。国際的な指針は、何を条件にしているのか。

2. どうぶつを はなせば、それで もどした ことに なるの?

2. 動物を放せば、それで再導入と呼べるのか

2. 再導入の定義:「測定できる保全上の利益」という条件

どうぶつを もどすことは、IUCNと いう、せかいの 自然しぜんを まもる 人たちの グループが、ルールを つくって います。

そこでは、「はかれる くらい はっきりした、自然しぜんを まもる 役に立つ ために、人が いきものを うつして はなす こと」と 考えられて います。

つまり、ただ はなすのでは なく、はなした あとで 「ほんとうに 役に 立ったか」を たしかめる ことが 大切に なります。ビーバーの 試験しけんで 魚の 数や 人の 考えを 数えたのは、この 考え方に 合って います。

国際自然保護連合(IUCN)の専門家グループは、保全のための生物の移動について、指針を出しています。その中心にある考え方は、人が生物を別の場所に移して放したり植えたりするのは、「測定できる保全上の利益」のためでなければならない、というものです[2]。

この指針は2013年に現在の版(Version 1.0)が出され、それ以前の1995年の指針が扱っていた「再導入」から、ほかの保全のための移動へと範囲を広げました[2]。また、特定の動物の事例ではなく、原則にもとづいて書かれているため、さまざまな場合に使えるとされています[3]。

この考え方のよいところは、成功を「数えられる形」にしておく点です。ビーバーの試験で魚の数や賛成の割合が数えられたのは、まさにこの発想に合います。

では、数えて成功が確かめられた例は、ほかにもあるのでしょうか。次は、大きな肉食動物の例です。

国際自然保護連合(IUCN)の保全移動専門家グループは、保全を目的とした生物の移動を、「測定可能な保全上の利益」のために、人が意図的に生物を別の地域へ移して放す、または植えることと定義している[2]。定義の核は「意図」と「測定可能」の二つである。

この指針は1995年の旧版から改訂され、2013年に現行のVersion 1.0として公表された。旧版が主に再導入を対象としていたのに対し、現行版は再導入以外の保全移動にも範囲を広げた[2]。またIUCNは、指針を個別事例ではなく原則にもとづいて書き、保全のための移動の理由、計画、実施までを扱うと説明している[3]。個別の動物に合わせた手順書ではなく、考え方の枠組みである。

この定義では、保全上の利益を測定する意図が、保全移動の条件になる。前章の魚の数や賛成率は、この条件に合う測り方の一例といえる。

では、大型の肉食動物では、何が測られ、何が課題になったのか。

3. オオカミは、どうやって イエローストーンに もどったの?

3. 41頭のオオカミは、どこから来て、何を食べているのか

3. イエローストーンのオオカミ:放された数と、その後に見えること

アメリカの イエローストーンは、大きな 国立公園です。そこに、1995ねんから 1997ねんにかけて、カナダと モンタナ州から 41頭の オオカミが はなされました。

いま、この 公園の オオカミは、冬は えさのうち 90%が エルクです。エルクは 大きな シカの なかまです。夏は、えさのうち シカが 10〜15%です。

オオカミには、毛が 黒い ものも います。黒い 毛は、7000年より あとに、犬と まざった ことで 入った と 考えられて います。

ただし、いい ことばかりでは ありません。2005ねんには、ジステンパーと いう 病気で、公園の 子どもの オオカミの 3ぶんの 2が しんで しまいました。

アメリカのイエローストーン国立公園には、1995年から1997年にかけて、カナダとモンタナ州北西部から、野生のオオカミ41頭が運ばれて放されました[4]。

国立公園局の説明では、いまの公園のオオカミは、冬の獲物の90%がエルク(大型のシカの仲間)で、夏にはシカが獲物の10〜15%を占めます[4]。何を食べているかが分かるのは、数えて調べる人たちがいるからです。

黒い毛のオオカミがいるのも、この調査から分かる面白い点です。黒い毛にかかわる遺伝子は、この7000年のうちに、北アメリカ北西部で犬とオオカミが交雑して入った可能性が高いと説明されています[4]。

数は増えました。2015年12月、アメリカ魚類野生生物局は、北ロッキー山脈の地域全体で約1,704頭、繁殖するペアが95組いると推定しています[4]。これは公園だけの数ではない点に注意が必要です。一方、2005年に流行した病気、ジステンパーは、公園内のオオカミの子の3分の2の命を奪いました[4]。戻した動物にも、病気という壁があるのです。

病気は、別の動物ではもっと大きな壁になりました。

イエローストーンでは、1995年から1997年にかけて、カナダとモンタナ州北西部から野生のオオカミ41頭が運ばれ、放された[4]。捕まえた野生個体を放す方式であり、飼育個体を放す方式とは異なる。

国立公園局の説明では、公園のオオカミの冬の獲物は90%がエルクで、夏にはシカが10〜15%を占める。放した動物が何を食べて暮らしているかは、こうして数字で記録されている[4]。

集団の特徴も遺伝子から読める。黒い毛に関わるK座位(K-locus)は、北アメリカ北西部で、この7000年以内に犬とオオカミが交雑して入った可能性が高いとされる[4]。放された集団の中に、人の暮らしと古くから関わった痕跡が残っているともいえる。

個体数の推定も重要である。2015年12月に、アメリカ魚類野生生物局は北ロッキー山脈の個体群全体で約1,704頭、繁殖ペア95組と推定した。この数字は公園一つの数ではなく、複数の州にまたがる地域のものなので、41頭からの増え方を直接比べることはできない[4]。

増えたとはいえ、課題も残る。2005年に流行したジステンパーは、公園内の子のオオカミの3分の2を死なせた[4]。再導入された動物は、病気にも直面する。病気が主な壁になったのが、次の例である。

4. へった わけを しらないと、どうして もどせないの?

4. クロアシイタチは、なぜ減った理由から調べる必要があったのか

4. クロアシイタチ:減った原因が、再導入の出発点になる

北アメリカの 草原には、クロアシイタチと いう 小さな どうぶつが います。1981ねんに、ワイオミング州で、わずかな 数が 見つかりました。ところが 病気が 広がり、1986ねんには、野生で たった 18ひきしか わかって いませんでした。

なぜ へったのでしょう。大きな わけの ひとつは、えさに なる プレーリードッグが、どくや じゅうで ころされた ことでした。もうひとつの 大きな しんぱいは、外から 入った ペストと いう 病気です。

だから、もどす 前に 「なぜ いなく なったか」を 知ることが、はじまりに なります。理由を かたづけなければ、また いなく なるかも しれないからです。

北アメリカの草原に暮らすクロアシイタチは、1981年にワイオミング州ミーティースで小さな群れが再発見されました。しかし病気の流行のため、1986年に知られていた個体は野生でたった18頭でした[5]。

減った原因を、米国魚類野生生物局は挙げています。ひとつは、主な獲物であるプレーリードッグが、毒や銃で駆除されたことです[6]。ほかに、近親交配が増えて遺伝的な多様性が減ることも、大きな圧力とされています[6]。さらに病気の面では、外から持ちこまれた森林ペストが、野生でも飼育でも最大の心配事です[6]。

再導入の前に原因を知るのは、同じことが起きないようにするためです。いまのクロアシイタチの野生の群れは、すべて再導入で生まれたもので、放される個体は国立クロアシイタチ保全センターなどの飼育施設から供給されます[6]。

では、遺伝子の少なくなった小さな集団に、新しい希望はあるのでしょうか。

クロアシイタチは、1981年にワイオミング州ミーティースで小さな個体群が再発見されたが、病気のため、1986年に知られていた個体は18頭にすぎなかった[5]。再発見が、そのまま回復につながったわけではない。

米国魚類野生生物局は、減少の原因を複数挙げている。獲物であるプレーリードッグの毒殺や銃による駆除、近親交配の増加と遺伝的多様性の低下、そして外来の森林ペストである。特に森林ペストは、野生個体群にも飼育個体群にも関わる主な病気上の懸念とされている[6]。原因は一つではなく、獲物、遺伝、病気という複数の圧力が重なっている。

この例から、再導入の出発点は「放す」ことではなく、「なぜ減ったのか」を知ることだと分かる。原因を残したまま個体を放しても、同じ圧力が働くからである。現在、知られているクロアシイタチの野生個体群は、すべて再導入の結果であり、放される個体は国立クロアシイタチ保全センターなどの飼育施設から供給されている[6]。

では、飼育集団の遺伝的な少なさに、新しい手段は使えるのか。

5. クローンで うまれた イタチに、あかちゃんが うまれたの?

5. クローンで生まれたクロアシイタチに、赤ちゃんが生まれた

5. クローンで生まれたクロアシイタチの繁殖:何が初めてだったのか

クロアシイタチには、おどろく はなしも あります。「エリザベス・アン」という イタチは、クローンの ぎじゅつで うまれました。

その エリザベス・アンから、あかちゃんが うまれました。これは、クローンで うまれた きけんな どうぶつから あかちゃんが うまれた、はじめての ことだと されて います。

ただ、これで もう あんしんとは いえません。数を ふやす ほうほうが ひとつ ふえた、という ところです。

クロアシイタチには、もうひとつ驚く話があります。クローン技術で生まれた「エリザベス・アン」という個体から、赤ちゃんが生まれたのです。国立クロアシイタチ保全センターは、クローンで生まれた絶滅危惧種の動物から子が生まれたのは、これが初めてだと説明しています[5]。

これで絶滅の危機が去ったわけではありません。ただ、数が少なく、近親交配が心配される動物に、新しい手段が加わったのは確かです。

ここでも、前の章と同じことがいえます。放す前に「なぜ減ったか」を知り、そのうえで使える方法を増やす。この順番が大切なのです。

クローン技術で生まれたクロアシイタチ「エリザベス・アン」が子を産んだ。国立クロアシイタチ保全センターは、これをクローンで生まれた絶滅危惧種から子が生まれた、初めての例と位置づけている[5]。

この出来事の意味は、限定して読む必要がある。資料が述べているのは「初めて子が生まれた」という事実で、野生での回復や遺伝的多様性の改善が確認されたとは述べていない。前章で見た近親交配の増加という課題に、新しい手段が使えるかもしれない、という段階である。

とはいえ、技術そのものが目的ではない。IUCNの定義が求めるのは「測定可能な保全上の利益」であり、クローンも、その利益を生む手段の一つとして評価される。減少の原因を取り除く努力と合わせて、はじめて意味を持つ。

では、こうした取り組みは日本でどう進んでいるのか。

6. にほんでは、トキを どうやって そらに もどして いるの?

6. 日本では、トキを放す前にどんな準備をしているのか

6. 日本のトキ:放鳥前の順化訓練と、本州に向けた方針の改定

にほんでも、トキと いう 鳥を もどす とりくみが あります。佐渡さどでは、2024ねん3月12日に、30回目の 放鳥に むけて、17わの トキの くんれんが はじまりました。

はなす まえに、ケージの 中で そとの くらしに ならして おくのです。いきなり はなすのでは なく、じゅんびを して から そらへ かえします。

さらに、環境省かんきょうしょうは 2025ねん2月14日に、佐渡さどいがいの 本州などで トキを もどす ときの 考え方を 見なおしました。

日本でも、トキを野生に戻す取り組みが続いています。環境省関東地方環境事務所の発表によると、2024年3月12日に、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションの順化ケージで、第30回放鳥に向けた順化訓練が始まりました。訓練を受けるのは17羽です[7]。

順化訓練とは、放す前にケージの中で外の暮らしに慣らしておくことです。同じ放鳥が30回目まで続いていることから、一度だけの出来事ではなく、くり返して進める作業だと分かります。

さらに環境省は、本州などでのトキの野生復帰について、考え方と確認事項を2025年2月14日に改定しました[8]。佐渡だけでなく、ほかの地域でどう進めるかも整理されています。

ここまで見てきたのは、ビーバー、オオカミ、イタチ、トキという別々の動物です。共通するのは、放す前の準備と、放した後の確かめが続くことです。

日本のトキでは、放す前の準備に特徴がある。環境省関東地方環境事務所の発表によれば、2024年3月12日、佐渡トキ保護センター野生復帰ステーションの順化ケージで、第30回放鳥に向けた順化訓練が始まり、対象は17羽だった[7]。順化は、ケージの中で外の環境に慣らす過程である。

放鳥が第30回まで続いている点は、再導入が単発の事業ではなく、反復して進める作業であることを示す。ここまでの章の例と合わせると、再導入の過程は、原因の把握、放す前の準備、放した後の観察と数え直し、の三つに分けて考えられる。ただし、この三分類は筆者の整理であり、IUCNの指針の項目そのものではない。

制度面でも更新が続く。環境省は、本州等におけるトキの野生復帰に向けた考え方と確認事項を、2025年2月14日に改定した[8]。佐渡で重ねた経験を、ほかの地域でどう生かすかという整理である。

では、自分の暮らす場所では、どうだったのか。

7. きみの まちの 川には、むかし だれが いたかな?

7. 近所の川や野山には、昔どんな動物が暮らしていたのか

7. 身近な地域の動物の歴史を、一次資料で調べる

この ページの 動物は、とおい 国の 話ばかりでした。でも、きみの まちの 川や のはらにも、むかしだけ いた どうぶつが いるかも しれません。

おうちの 人と 図書館に いって、まちの むかしの ことを 書いた 本を さがして みよう。「むかし ここに いた どうぶつ」は、見つかるかな。

水の ちかくに 行く ときは、かならず 大人と いっしょに 行って ください。

身近な土地に、昔いて、いまはいない動物がいるかもしれません。市や町が出している郷土の資料や、図書館にある地域の歴史の本には、昔の動物の記録が載っていることがあります。

調べるときは、「いつごろ」「どんな場所に」「なぜいなくなったのか」の三つを、メモに分けて書いてみてください。この記事の例のように、減った原因が分かれば、戻す・戻さないを考える材料になります。

川や野山に出かけて調べるときは、必ず大人といっしょに行き、水辺には近づきすぎないようにしてください。

今回の記事は、公的機関の発表や報道資料を材料にした。ビーバーの試験の数字は大学の発表、イエローストーンの数字は国立公園局、クロアシイタチは米国魚類野生生物局、トキは環境省の発表である。IUCNの指針は原文があるので、再導入の定義や、2013年の改訂内容は、そちらで確かめられる[2]。

身近な地域でも同じ読み方ができる。自治体や図書館の郷土資料から、昔いて今はいない動物を探し、「いつ」「どこで」「なぜ減ったのか」を分けて記録する。原因が資料に見つかれば、それが再導入を考える出発点になる。

この記事で扱わなかった論点もある。再導入された動物と人間の衝突をどう避けるか、気候が変わる中で今の生息地が将来も適しているか、生態系への長期的な影響がどこまで分かっているか、などである。これらは、読者が自分で調べる課題として残る。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文の数字は、次の資料にもとづいています。ビーバーの試験の報告は大学の報道発表で、調査した研究者の発表であることに注意してください。

  1. University of Exeter「Trial finds benefits to people and wildlife from beavers living wild in English countryside」 https://news-archive.exeter.ac.uk/2020/february/title_778479_en.html (ビーバー試験、魚37%、賛成86%)
  2. IUCN SSC Conservation Translocation Specialist Group「Conservation Translocation Guidelines」 https://www.iucn-ctsg.org/policy-guidelines/conservation-translocation-guidelines/ (定義、2013年の改訂)
  3. IUCN「Guidelines for Reintroductions and Other Conservation Translocations」 https://iucn.org/resources/publication/guidelines-reintroductions-and-other-conservation-translocations (原則にもとづく指針)
  4. National Park Service「Wolf Ecology - Yellowstone National Park」 https://www.nps.gov/yell/learn/nature/wolf.htm (オオカミ41頭、えさ、毛色、病気)
  5. U.S. Fish & Wildlife Service「National Black-Footed Ferret Conservation Center」 https://www.fws.gov/office/national-black-footed-ferret-conservation-center (再発見、クローン)
  6. U.S. Fish & Wildlife Service「Black-footed ferret (Mustela nigripes)」 https://www.fws.gov/species/black-footed-ferret-mustela-nigripes (減少の原因、病気、飼育集団)
  7. 環境省関東地方環境事務所「第30回放鳥に向けた野生復帰ステーション順化ケージでのトキの順化訓練の開始について」 https://kanto.env.go.jp/press_00064.html (順化訓練)
  8. 環境省「本州等におけるトキの野生復帰に向けた考え方、方針等」 https://www.env.go.jp/page_00239.html (2025年2月14日改定)

なおした ところ

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