このサイトは、ほんの入り口です

ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

ハトは 公園で なにを 食べて、ヒナを そだてて いるの?

公園のハトは、ふだん何を食べて子育てをしているのか

ドバトは何を食べ、ヒナには何を与えているのか:種、小石、ピジョンミルク

分野:生きもの

公園の ハトは、オスも メスも、体の 中で 「ミルク」を つくって、ヒナに あげて います。ふだんの 食べ物は、木の 実や 草の 実などの 植物が 中心です[1]。

ハトには 歯が ありません。それなのに、どうやって かたい たねを 食べるのでしょう。ヒナには、なにを あげるのでしょう。この ページを 読むと、ハトの 食べ物と 子そだてと、人の えさやりの わけが 分かります。

公園のハトは、オスもメスも、体の中で「ミルク」をつくってヒナにあげています。ふだんの食べ物は、木の実や草の実のような植物が中心です[1][2]。

歯のない鳥は、どうやって種を食べるのでしょう。ヒナには何をあげるのでしょう。この記事を読むと、ハトの食べ物と子育てのしくみ、そして人の餌やりが数にどう関わると考えられているのかが分かります。

ドバトの親は、オスもメスも、素嚢でつくる「ピジョンミルク」をヒナに与える[3][7]。ところが、親自身の食べ物は、木の実・草の実・芽・葉といった植物が中心である[1]。

歯のない鳥が、かたい種をどうこなすのか。昆虫を捕まえて運ぶ必要のない子育ては、何を可能にするのか。人の給餌はハトの食事と数に、どう関わると説明されているのか。このメモを読むと、食べ物から子育て、都市での暮らしまでが一本の流れで分かる。

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1. 公園の ハトは、地面で なにを つついて いるの?

1. 地面をつついているのは、植物の実と種

1. 地面をつつく鳥の食事:植物が中心の雑食

地面を つつきながら 歩く ハトを 見た ことが ありますか。あれは、食べ物を さがして いるのです。

おおさかふは、ハトの 食べ物を 「木の 実、草の 実、め、葉など、植物の もの」と せつめいして います。ざっそうの たねを へらして くれる、よい ところも あるそうです[1]。せんだいしの しりょうも、おなじように、主に 植物を 食べると 書いて います[2]。

とくに すきなのは、こくもつ。くだものや 肉は、あまり すきでは ないと いわれます[3]。

アメリカの 大学が のせて いる 一つの れいでは、いなかの ハトの おなかの 中の 92%が トウモロコシでした[6]。これは アメリカの 一つの 場所の 話で、日本の ハトの 数字では ありません。

たねは、かたい ものです。歯の ない ハトは、どうやって こなすのでしょう。

地面をつつきながら歩くハトは、食べ物を探しています。大阪府は、ドバトの食べ物を木の実、草の実、芽、葉などの植物性のものと説明し、雑草の種を減らしてくれる良い面もある、としています[1]。仙台市の資料も、主に植物性のものを食べる鳥だと書いています[2]。

植物が中心の雑食

気象情報の解説記事では、ドバトは植物食の強い雑食で、穀物をもっとも好み、果物や肉は好まないとされています[3]。昆虫やミミズを食べることがあるとする記述もあるため、「植物だけ」とは言い切らないほうが安全です。

胃の中身を調べた一例

ミシガン大学のBioKIDSには、アメリカ・カンザス州の半農村地域で調べたドバトの胃の中身が載っています。トウモロコシ92%、オート麦3.2%、サクランボ3.7%で、足すと98.9%です。残りの約1%は、タデやニレなどの少量でした[6]。ほぼ種や実で占められているわけですが、アメリカの一か所の例なので、日本のハトの割合ではありません。食べ物は土地や季節で変わるはずです。

種は、かたい食べ物です。歯のない鳥は、これをどうやって細かくするのでしょうか。

地面をついばむドバトは、何を食べているのか。大阪府は、木の実・草の実・芽・葉など植物性のものを食べ、雑草の種を減らす良い面もある、と説明している[1]。仙台市の資料も、主に植物性のものを食べるとしており、自治体の説明は一致している[2]。

ただし、「植物だけ」と書くと言い過ぎになる。解説記事は、ドバトを植物食の強い雑食とし、穀物をもっとも好み、果物や肉は好まないと述べる[3]。一方で、昆虫やミミズも食べるとする別の記述もあり、出典によって差がある。本稿では「植物が中心」にとどめる。

実際の中身を見た例として、ミシガン大学のBioKIDSは、米国カンザス州の半農村地域のドバトの胃の内容を、トウモロコシ92%、オート麦3.2%、サクランボ3.7%と記す[6]。3つで98.9%になり、残る約1.1%はタデ、ニレ、ツタウルシ、オオムギなどの少量である。種子が中心だとはっきり読める例だが、米国の一地域の記録であり、日本のハトの内訳には使えない。場所や季節が変われば、中身も変わるはずだ。

では、かたい種をどう処理しているのか。歯がないことは、種を食べる鳥にとって不利にならないのか。

2. 歯の ない ハトは、かたい たねを どう 食べるの?

2. 歯がないハトは、小石で食べ物をすりつぶす

2. 砂嚢の小石で種をすりつぶし、頭を下げて水を飲む

ハトの 口の 中には 歯が ありません。そのかわり、砂嚢さのうという ところに 小石を ためて、きんにくの 力で 食べ物を すりつぶすと いわれます[8]。

小石が 歯の かわりを して いるのです。ハトが 地面を つつくのは、小石を ひろう ためでも あると いう はなしも あります。

こうして 考えると、ハトの おなかの 中は、ちいさな いしうすの ようです。ただし 本当は、石を うすに 入れて ひいて いるのでは ありません。体の 中で、石と きんにくが いっしょに はたらいて います。

水の 飲み方も、少し かわって います。ハトは くちばしで、ストローの ように 水を すいます[6]。多くの 鳥は、水を 口に ためてから 上を 向いて 流しこむと いわれますが、ハトは 頭を 下げた まま 飲めます。

では、まだ 小さい ヒナには、なにを 食べさせるのでしょう。

ハトには歯がありません。現代ビジネスの解説記事は、砂嚢さのうという器官にためた小石と筋肉で、食べ物をすりつぶすと説明しています[8]。同じ記事は、地面をよくつつく理由の一つとして、この仕組みをあげています。砂嚢はハトだけでなく、鳥一般にある器官です。

小石を使うところは、石うすに少し似ています。ただし、うすを回しているわけではなく、小石と筋肉が体の中で一緒に動いて、種をすりつぶします。

水は、ストローのように飲む

水の飲み方にも特徴があります。BioKIDSは、ドバトがくちばしでストローのように水を吸うと書いています[6]。多くの鳥は、水を口にためて上を向き、流しこむ飲み方をするといわれます。ハトは頭を下げたまま飲めます。どんな体のしくみでそうできるのかは、今回読んだ資料にはありません。

ここまでは、大人のハトの話です。巣の中のヒナは、同じように小石で種をすりつぶせるのでしょうか。

種子を主食にするには、まず硬い殻や皮を砕く必要がある。ところがハトには歯がない。解説記事によれば、砂嚢さのうに溜めた小石と筋肉で餌をすりつぶしており、これが地面をついばむ一因とされる[8]。砂嚢は、鳥類に広く見られる器官で、ハト特有ではない。なお、後で出てくるミルクをつくる素嚢そのうとは、別の器官である。

つまり、歯がないことは弱点というより、種を食べる暮らしに合った別の仕組みで補われている。だから、食べ物を探す行動(地面をつつく)と、食べ物を処理する体のつくり(砂嚢の小石)がつながって見える。

飲水も特徴的だ。BioKIDSは、ドバトがくちばしをストローのように使って水を吸うとする[6]。多くの鳥は水を口にため、上を向いて流しこむ飲み方をするといわれるが、ハトは頭を下げたまま飲める。この体のしくみを説明する日本語の公的資料は、今回の調査では見つからなかったので、ここでは「そういう飲み方をする」とだけ述べておく。

大人は小石で種をすりつぶせる。では、まだ小石を持たないはずのヒナには、何を与えているのか。

3. 子どもには、なにを あげて いるの?

3. 巣のヒナには、親の体でつくった「ミルク」をあげる

3. ピジョンミルクの成分と、虫を運ばない子育て

ハトの 親は、ヒナに 「ミルク」を あげます。素嚢そのうと いう ふくろの 中で つくる ものです。ピジョンミルク、または 素嚢乳そのうにゅうと よばれます[3]。

おどろくのは、オスも メスも つくれる こと。おとうさんも おかあさんも、ヒナに ミルクを あげるのです[7]。

ただし、牛や 人の ミルクと 同じ ものでは ありません。かわかした 中身で くらべると、およそ 6わりが たんぱくしつ、のこりの 多くが あぶらと いう 数字が 出て います[7]。

ミルクが あると、親は むしを つかまえて 運ばなくても よいのです。まわりの 虫が 多い 少ないに、ほとんど ひっぱられずに 子そだてが できると いわれます[3]。

おおさかふの しりょうでは、たまごは 16日から 18日で かえり、ヒナは やく 30日で すだちます[1]。せんだいしは、子そだては 一年中 すると 書いて います[2]。

ハトの親は、素嚢そのうという器官で「ピジョンミルク」(素嚢乳)をつくり、ヒナに与えます。気象情報の解説記事によると、これはオスにもメスにもできます[3]。

ミルクの中身

PubMed Centralの論文は、ハトの素嚢は、ホルモンのプロラクチンに反応して、栄養のかたまりをつくると報告しています。乾燥重量でみると、約60%がたんぱく質、脂肪が32〜36%、炭水化物は1〜3%です[7]。哺乳類の乳そのものではありません。同じ論文は、フラミンゴとオスのコウテイペンギンも似たものをつくると記します。

虫を運ばなくてよい子育て

ミルクのおかげで、ハトは昆虫などを捕まえてヒナに与える必要がなく、季節ごとの獲物の増減にほぼ左右されずに子育てできる、と解説記事は述べています[3]。大阪府は、ドバトの繁殖期を早春から初冬と書き、卵は16〜18日でかえり、ヒナは約30日で巣立つとしています[1]。仙台市は、繁殖期間は1年中で、春から夏にとくに盛んだと説明します[2]。自治体によって書き方は違いますが、どちらも「何度も子育てをする」点では一致しています。

種を食べる鳥が、一年中子育てをできる。この性質は、もともと崖の鳥だったハトが、人の町で増えたことと関係があるのでしょうか。

ヒナの食べ物は、親の素嚢でつくられる。解説記事は、オスもメスもピジョンミルク(素嚢乳そのうにゅう)を分泌してヒナに与えるとする[3]。

中身はどうか。PubMed Central掲載の論文(要旨)は、ハトのオスもメスも完全な栄養物質をつくる能力を持ち、素嚢でプロラクチンに反応してつくられると述べる。乾燥重量で約60%がタンパク質、脂肪が32〜36%、炭水化物が1〜3%であり、タンパク質と脂肪で9割ほどを占める[7]。この割合は乾燥重量での値で、水分を含むそのままの液体の割合ではない。また、哺乳類の乳そのものではない。同じ論文は、フラミンゴとオスのコウテイペンギンも似たものをつくると述べている。

この仕組みの利点は何か。解説記事は、昆虫などを捕まえて与える必要がなく、季節による獲物の増減にほぼ左右されずに子育てできる点を挙げる[3]。親は自分の食べ物を探しながら、別に素嚢乳をつくってヒナに与える。

繁殖期の記述は、出典によって差がある。大阪府は「早春から初冬まで何度も子育てをする」とし、卵は16〜18日でかえり、ヒナは約30日で巣立つと書く[1]。仙台市は繁殖期間を1年中とし、春から夏が盛んだとする[2]。地域や気候の違いが背景にある可能性はあるが、資料はその理由まで説明していないので、「何度も育てる」「暖かい土地では一年中」といった範囲で読むのが無難である。

植物の種などを食べるこの鳥は、季節をまたいで子育てをすることがある。もともとは岩場の崖で暮らしていたという。では、なぜ人の町に住みついたのか。

4. がけの 鳥が、どうして 町に いるの?

4. 崖の鳥だったハトが、ビルのすき間に住むまで

4. ドバトは、植物の食べ物と崖に似た場所を得て都市で暮らす

ハトの ごせんぞは、岩場の がけに すんで いた 鳥です[4]。もともとは かわいた 土地の 岩の すきまに、すを つくって いました[3]。

いまの 町では、ビルや 家の ベランダの すきまを、がけの かわりに して います[3]。

もう 一つ、大事な ことが あります。主な 食べ物が 植物なので、人が くれる えさでも 生きて いけたのです[4]。

おかやまけんの しりょうでは、いまの ドバトは、むかしに 外国から 持ちこまれた ハトが 野生に もどって 広がった ものだと 書かれて います[9]。

町には がけに 見える 場所があり、食べ物も ある。では、人が くれる えさは、ハトの 食事の どれくらいを しめて いるのでしょう。

ドバトの祖先のカワラバトは、もともと崖の隙間で繁殖していました。キヤノンのバードブランチは、主食が植物質で、人の与える餌でも生きられたことが、人の暮らしの近くで増えるのに幸いしただろうと述べています[4]。

ビルは、崖の代わり

気象情報の解説記事によると、原産地の野生種は主に乾燥地の岩場の崖に営巣します。都市では、ビルや家のベランダの隙間を、崖に見立ててねぐらにするそうです[3]。

日本のドバトは、岡山県鳥獣保護センターの資料によると、奈良時代に伝書鳩として海外から持ち込まれたものが野生化して広がったとされています。本来の食べ物は、木の実や草の芽・実・葉です[9]。年代の細かい点は、資料の言い方に沿っています。

岩場に似た場所と、植物の食べ物。この2つがそろった町で、人が与える餌は、ハトの食事のどのくらいを占めるのでしょうか。

ドバトの暮らしを読み解くには、祖先の生活が手がかりになる。キヤノンのバードブランチは、元来の繁殖場所は崖の隙間であったこと、主食が植物質なので人の与える餌でも生きられたことを述べる[4]。つまり、人の近くで暮らすための食の条件が、もともと整っていたことになる。

では、住む場所はどうか。気象情報の解説記事によれば、原産地の野生種は主に乾燥地の岩場の崖に営巣する。都市では、ビルや家屋のベランダ、配管部分を崖に見立ててねぐらにする[3]。食べ物(植物質)と巣の場所(崖に似た隙間)の両方が、都市で満たされたと読める。ただし、これは解説記事の説明であり、ハトが「見立てている」という表現は、人間側の理解を述べたものである。

日本に定着した経緯について、岡山県鳥獣保護センターの資料は、奈良時代に伝書鳩として海外から持ち込まれたものが野生化して広がったとする[9]。年代の細部は、資料の言い方に沿っており、別の史料との突き合わせはしていない。本稿は由来を断定せず、「資料ではそう説明されている」とする。

植物質の食べ物と、崖に似た隙間。都市はこの両方をハトに提供した。では、人が与える餌は、ハトの食事の中でどれほどの比重を占めるのか。

5. 人の えさやりで、ハトは どう かわるの?

5. 人の餌は食事の何割か、餌やりで数はどうなるか

5. 給餌の割合と影響:南アフリカの専門家の話と、日本の自治体の説明

南アフリカの 大学の 先生が、町の ハトの 食べ物の やく 4ぶんの 1は、人が くれる ものだと 話したと、ニュースに のって います[5]。これは 南アフリカの 話で、日本の 数字では ありません。のこりは、草の たねなどを 自分で 食べて いるそうです。

100の うち 25、つまり 4ぶんの 1です。のこりの 4ぶんの 3は、人から もらった もの ではない、という 話に なります。

それでも、えさが もらえると、ハトには かわる ことが あります。おかやまけんの しりょうでは、もらうのが あたりまえに なると、人を こわがらなく なり、ふえやすく なると 書かれて います[9]。

かんきょうしょうの 発表も、ハトが ふえる 主な わけは、公園や お寺などでの えさやりだと 考えられて いると のべて います。1999年に 34%の まちや むらが、ハトの せいで 何か こまる ことが あると 答えました[10]。

千葉市は、えさやりを くりかえすと 数が ふえ、フンや 羽で その 場所が よごれると せつめいして います[11]。ハトを きらいに なる ためでは なく、ハトの 本当の 食べ物を 知って、ほどよい きょりで 見る ことが 大切です。

南アフリカのパーシー・フィッツパトリック研究所の教授が、報道で「都市のドバトの餌の約25%が、人の与える食べ物由来だ」と話したと伝えられています[5]。報道記事なので、元になった調査の名前は分かりません。南アフリカでの話で、日本の数字でもありません。25%は4分の1なので、残りの約75%は、草の種などを野外で自分で見つけて食べていることになります。

では、人の餌が少なめでも、影響はないのでしょうか。

餌をもらうことが当たり前になると

岡山県鳥獣保護センターの資料は、餌をもらうのが当たり前になるとハトは本来の生活から離れ、人を恐がらなくなり、繁殖しやすくなって数も増える、と説明しています。巣立ちから約6か月で繁殖できるようになることも、増え方の速さに関わります[9]。

環境省の報道発表は、ドバトが増える主な原因は公園や寺社での給餌と考えられている、としています。1999年度のアンケートでは、34%の自治体が何らかの被害があると答えました[10]。今の割合ではありません。千葉市は、餌やりを繰り返すとその場所がフンや羽毛で汚れると説明し、大阪府は、繁殖力が強く天敵も少ないのですぐ増えるとして、餌を与えないよう求めています[11][1]。

つまり、ハトを嫌うための話ではなく、ハトが本来食べるものを知って、ほどよい距離で見守る、ということが資料の言いたいことのようです。

人の与える餌は、ドバトの食事のどれほどを占めるのか。南アフリカのパーシー・フィッツパトリック研究所の教授は、報道の中で「約25%」と述べたとされる[5]。ただし、これは報道記事に載った専門家の発言であり、元になった調査の名称や方法は記事から分からない。南アフリカの話であり、日本の割合ではない。25%は4分の1に当たり、仮にこの数字を借りるなら、残る約75%は野外で自分で見つけた草の種などが占めることになる。

では、その4分の1が増えると、ハトの暮らしはどう変わるのか。岡山県鳥獣保護センターの資料は、給餌が当たり前になると本来の生活から離れ、人を恐がらなくなって繁殖しやすくなり、数が増えると説明する。巣立ちから約6か月で繁殖が可能になることも、増え方の速さの背景にある[9]。

環境省の報道発表は、ドバトの増加の主な原因を公園や寺社での給餌と考え、1999年度のアンケートで34%の自治体が何らかの被害を答えたとする[10]。この割合は当時の調査であり、現在の値ではない。千葉市は、餌やりの繰り返しで数が増え、フンや羽毛で場所が汚れると述べ、大阪府は、繁殖力が強く天敵も少ないため増えやすいとして、餌を与えないよう求めている[11][1]。

ドバトの食べ物、砂嚢、素嚢乳は、町での暮らしにもつながっている。ドバトは植物の種を砂嚢で砕き、ヒナには素嚢乳を与えるため、獲物の季節変動に左右されにくい子育てができる。こうした性質のため、人が餌を足すと数に反映されやすい、というのが各資料の読みである。ハトを責めるための資料ではなく、食べ物と数のつながりを知らせるための資料だと読める。

6. 公園で、ハトの 水の 飲み方を 見て みよう

6. 公園でハトを30分見て、数字も計算してみる

6. 観察の手がかりと、数字を自分で検算する方法

公園や 駅の 近くで、ハトを そっと 見て みましょう。えさは あげません。近づき すぎず、さわりません。見たら、手を よく あらいます。

見る ところは 3つです。1つ目は、地面を つつく 回数。2つ目は、水たまりでの 飲み方。頭を 下げた まま 飲んで いるかな。3つ目は、すに しそうな 場所。ビルの すきまや 橋の 下を 見て みよう。

けいさんも できます。トウモロコシ92に、オート麦 3.2と さくらんぼ 3.7を たすと、いくつに なるかな。100から ひくと、のこりが 分かります。

公園や駅の近くで、ハトを遠くから30分ほど眺めてみましょう。餌はあげません。近づきすぎず、さわらず、見たあとは手を洗います。

見るところは3つ

1つ目は、地面をつつく回数と、その場所です。2つ目は、雨あがりの水たまりでの飲み方で、頭を下げたまま飲んでいるかを確かめます。3つ目は、巣になりそうな場所です。ビルの隙間や橋の下、ベランダの配管のまわりに、ハトが出入りしていないか見ます。

数字を計算してみる

BioKIDSの数字で、92+3.2+3.7を計算すると98.9になり、100から引くと残りは1.1%です。南アフリカの25%は、食事全体を100と考えると、その約25に当たります。この数字が「日本のハトにもそのまま当てはまる」とは言えない理由を、自分の言葉で書き出してみてください。

原典を読むなら

大阪府・仙台市のページは、ドバトの食べ物と繁殖期が短くまとまっています。環境省の報道発表は、給餌と数の関係を自治体のアンケートの形で示しています。

観察では、餌を与えず、遠くから、ハトの動きだけを見る。動物に触れた場合は手を洗う。

観察の観点は3つある。第一に、地面をつつく頻度と場所。第二に、水たまりでの飲み方(頭を下げたまま吸うか)。第三に、ビルの隙間や橋の下、ベランダなど、崖に似た場所への出入りである。これらは、本稿の記述(植物食、砂嚢の小石、ストロー状の飲み方、崖の代わり)が、自分の目で確かめられるかどうかを試す材料になる。

検算としては、BioKIDSの92%・3.2%・3.7%を足して98.9%とし、残りが1.1%であることを確かめる。南アフリカの25%は、食事全体を100と考えると、その約25に当たる。そのうえで、「なぜこの数字を日本のハトに当てはめられないのか」を、場所・季節・調査方法・報道発言であることの4点から書き出してみる。比べる相手が1つだけの数字は、一般化しにくいことが分かる。

原典は、大阪府・仙台市の公式ページ(食べ物と繁殖期)、環境省の報道発表(給餌と被害のアンケート)、岡山県鳥獣保護センターの資料(給餌の影響)、ミシガン大学BioKIDS、PubMed Centralの論文(ミルクの組成)である。英語の資料は出典欄にまとめたので、気になったときにだけ開くとよい。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文は、ここにある資料の内容を自分の言葉で言いかえたものです。割合の足し算や25%の言いかえは、本文中で計算し直したものです。

  1. 大阪府 ドバト https://www.pref.osaka.lg.jp/o120140/doubutu/yaseidoubutu/dobato.html (食べ物・繁殖期・餌やりの注意)
  2. 仙台市 ドバト https://www.city.sendai.jp/kankyochose/kurashi/shizen/petto/yase/higai/dobato.html (食べ物・繁殖期間)
  3. tenki.jp ハトが人のそばにいる本当の理由 https://tenki.jp/suppl/kous4/2021/11/30/30774.html (穀物を好むこと・ピジョンミルク・崖の代わり)
  4. キヤノン バードブランチ カワラバト http://global.canon/ja/bird-branch/photo-gallery/kawarabato/ (崖での繁殖・植物質の主食)
  5. EWN(南アフリカ) How do pigeons survive if nobody feeds them? https://www.ewn.co.za/how-do-pigeons-survive-if-nobody-feeds-them-a-uct-expert-explains/ (人由来の餌が約25%という専門家の発言・報道)
  6. BioKIDS Columba livia(ミシガン大学) https://biokids.umich.edu/critters/Columba_livia/ (胃の中身の例・水の飲み方)
  7. Histological and global gene expression analysis of the 'lactating' pigeon crop https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3191541/ (ピジョンミルクの成分と、オスメスともにつくれること)
  8. 現代ビジネス ハトの歩行の解説記事 https://gendai.media/articles/-/60077 (砂嚢の小石で食べ物をすりつぶすこと)
  9. 岡山県鳥獣保護センター「彼らのためにできること」 https://ikedazoo.jp/wp-content/themes/ikedazoo/pdf/hatonoesa.pdf (日本に広がった経緯・餌やりの影響)
  10. 環境省 報道発表 https://www.env.go.jp/press/2475.html (給餌と増加・1999年度アンケート)
  11. 千葉市 よくある質問(野鳥への餌やり) https://www.city.chiba.jp/faq/kankyo/kankyohozen/hozen/2096.html (餌やりで数が増え場所が汚れること)

なおした ところ

更新履歴

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