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ここにあるのは、だれかが実際に調べ、考え、作ってきたことを集めたメモです。気になったら、ページの下の「参考にした情報源」から、もとの本や記事、それを生み出した人たちに、直接ふれてみてください。このメモには書ききれないおもしろさが、そこにあります。

なめくじは、はたけの やさいの ほかに、なにを たべて いるの?

ナメクジのふん1回に、キノコの胞子が約1億個?食べ物と胞子の行方

ナメクジのふん1回に、キノコの胞子が約1億個?野外の食べ物と胞子の行方

分野:生きもの

はたけの 野菜やさいを かじる ナメクジ。でも、ナメクジが 食べる ものは、やさいだけでは ありません。ヤマナメクジの なかまの 1しゅを しらべた 研究では、ふん 1かいの 中に、キノコの 胞子ほうしが へいきんで やく 1おく こも 入って いました。

どうして そんなに たくさん 入って いるのでしょう。ナメクジは なにを 食べて、食べた ものは どう なるのでしょう。この ページを 読むと、そのことが わかります。

畑の野菜をかじる害虫として知られるナメクジですが、ヤマナメクジのなかまの1種を調べた研究では、1回のふんに、キノコの胞子が平均で約1億個も含まれていたと報告されています[5]。

ナメクジは何を食べていて、食べたものはそのあとどうなるのでしょうか。この記事を読むと、ナメクジの食べ物と、森の中でのはたらきの一端が分かります。

野菜を食害する害虫として知られるナメクジだが、ヤマナメクジ属の1種 Meghimatium fruhstorferi を調べた研究では、排泄物1回あたり平均約1.0×108個のキノコの胞子が含まれていたと報告されている[5]。

では、ナメクジは野外で何を食べ、食べた菌類の胞子は消化管を通ったあとどうなるのか。このメモを読むと、食性の幅と、胞子の発芽能力についての報告の中身が分かる。

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1. 昼は どこに いて、なにを 食べて いるの?

1. 畑の野菜をかじるナメクジは、野外では何を食べているか

1. 雑食者としてのナメクジ:畑の野菜と、野外の落ち葉

ナメクジは、昼の あいだ、石や、畑の 土に かぶせる シートの 下に かくれて います。動き 出すのは、おもに 夜です[2]。だから 昼の 畑では、あまり 見かけません。

夜に やさいを かじる ことが あるので、畑では きらわれがちです。でも ナメクジは、雑食ざっしょくと いって、いろいろな ものを 食べます。やさいの ほかに、落ちた 葉や、動物から できた ものも 食べると 書かれて います[2]。

野外で よく 食べて いるのは、じつは 落ち葉だと いわれます。キノコも 食べますが、食べ物は しっそな ほうだ と いう せつめいも あります[1]。

ヨーロッパから きた チャコウラナメクジは、やさいの ほかに、くちた 木や、ガの なかまの たまごも 食べると されます[3]。

昼は石の下、動くのは夜

ナメクジは、日中は石や畑にかぶせるマルチの下にひそみ、おもに夜に活動します。高温と乾燥には弱い生きものです[2]。畑でナメクジの姿を昼に見かけにくいのは、このためだと考えられます。

野菜は食べ物の一部にすぎない

農作物の害虫として扱われるため、ナメクジ=野菜を食べる虫、という印象が強くなります。ただ、山口県の資料は、ナメクジを新鮮な植物だけでなく、落ち葉や動物質も食べる雑食性としています[2]。imidas の解説では、野外でよく食べているのは落ち葉で、食生活は質素だと書かれています[1]。

外来種のチャコウラナメクジは、国立環境研究所の侵入生物データベースによると、野菜・柑橘・朽ち木などの植物を食べ、ハマキガ類の卵のかたまりも捕食します。原産はイベリア半島で、日本に入ったのは1950年代後半と考えられていますが、正確な年は分かっていません[3]。

では、これだけいろいろなものを食べられるのは、口のつくりに何か秘密があるのでしょうか。

ナメクジが農作物の害虫として扱われる背景には、新鮮な植物を食べる性質がある。ただ、山口県の資料は、ナメクジ類が昼は石やマルチの下にひそんで夜間に活動し、高温・乾燥に弱いこと、そして新鮮な植物のほかに落ち葉や動物質も食べる雑食性であることを並べて説明している[2]。夜に畑を荒らす姿だけが、ナメクジの食生活の全体ではないということである。

では、野外ではどうか。imidas の解説は、キノコや野菜など何でも食べるが、野外でよく食べているのは落ち葉で、食生活は質素だとする[1]。ここで注意したいのは、この「よく食べる」が定量的な調査の数字ではなく、解説記事の記述である点だ。落ち葉中心という見方は、ほかの資料の雑食という説明と矛盾しないが、割合までは本稿では言えない。

外来種のチャコウラナメクジについて、国立環境研究所の侵入生物データベースは、野菜・柑橘・朽ち木など様々な植物を食べ、ハマキガ類の卵塊を捕食すると記す。原産はイベリア半島で、日本への侵入は1950年代後半と考えられているが、はっきりしていない[3]。侵入時期には資料によって幅がある。

では、これだけ幅広いものを食べられる背景に、口のつくりの特徴はあるのか。

2. 口の 中の「ヤスリ」で、かたい ものも けずる

2. ナメクジの口にある「ヤスリ」は、何を削れるのか

2. 歯舌:ヤスリ状の口で、植物もキノコも動物質も食べる

ナメクジの 口の 中には、歯舌しぜつと いう ものが あります。ヤスリのように、小さな 歯が ならんで います[4]。

ヤスリは、ものを こすって けずる どうぐです。ナメクジの 歯舌しぜつも、食べ物を けずって 食べるのに つかわれると せつめいされて います。ただし、どうぐでは なく、体の 一部です。

かごしまけんの はくぶつかんの しりょうに、ヤマナメクジが 出て きます。体を のばすと 15センチ いじょうに なる 大きな ナメクジです。夜に 動き、植物や キノコの ほかに、死んだ 動物も 食べると しょうかいされて います。かって みると、ニンジンも 食べる そうです[4]。

けずって食べるための口

ナメクジの口には歯舌があり、ヤスリのような小さな歯が並んでいます。鹿児島県立博物館の資料は、これで食べ物を削って食べると説明しています[4]。かむのではなく、こすり取るような食べ方です。

ヤマナメクジの食卓

同じ資料によると、ヤマナメクジは体を伸ばすと15cm以上になる夜行性のナメクジで、植物やキノコのほか、動物の死体も食べます。そのため雑食性だと言えそうだ、と資料は書いています。飼育下ではニンジンも好むそうです[4]。

歯の数は種によって大きく違うため、この記事では数は書かず、「ヤスリのような歯が並んでいる」という説明にとどめます。

では、食べたものは、ナメクジの体を通ったあと、どうなるのでしょうか。キノコの場合を、ある研究で見てみましょう。

ナメクジの食性の幅を支えている器官の1つが、口の歯舌である。鹿児島県立博物館の資料によれば、歯舌にはヤスリのような小さな歯が並んでおり、食べ物を削って食べるという[4]。かみ砕くのではなく、削り取る方式の口である。ただし、歯の数や形は種によって大きく違い、ナメクジ類に共通する数を示す一次資料は今回は得られていないため、数には触れない。

同じ資料が取り上げるヤマナメクジは、体を伸ばすと15cm以上になる夜行性の種で、植物やキノコに加えて動物の死体も食べることから、雑食性だと言えそうだと書かれている。飼育下ではニンジンも好む[4]。この「言えそうだ」という慎重な書きぶりは、野外観察の積み重ねで判断している段階であることを示している。

こうして食べたものは、消化管を通って排出される。特にキノコを食べた場合、胞子はどうなるのか。これを直接調べた研究がある。

3. ふんの 中の キノコの 胞子ほうしは、どう なる?

3. 1回のふんに約1億個の胞子。食べられたキノコは、そのあとどうなるのか

3. 排泄物中の胞子:数と、消化管を通ったあとの発芽能力

キノコは、胞子ほうしと いう、とても 小さな つぶを 出して ふえます。ナメクジが キノコを 食べると、この 胞子ほうしも いっしょに 食べて しまいます。

ヤマナメクジの なかまの 1しゅを しらべた 研究が あります。ふんの 中から、いろいろな キノコの なかまの DNAが 見つかりました。ふん 1かいに 入って いた 胞子ほうしは、へいきんで やく 1おく こ。この 研究が ひいて いる、ハエの なかまの 先行研究と くらべて、100〜200ばい 多いと ほうこくされて います[5]。1日の 数では なく、ふん 1かいの 数です。

では、食べられた 胞子ほうしは もう キノコに なれないのでしょうか。ためした 4しゅの キノコの うち、ヒラタケと ナラタケの なかまの 胞子ほうしは、ナメクジの おなかを 通った あとでも、めを 出す ちからを のこして いました。チャヒラタケの なかまは、ナメクジを 通らない ものより はやく めを 出しました[5]。

くつの うらに ついた どろが、歩いた ところに おちるように、ナメクジが 胞子ほうしを 運んで いる かもしれません。ただし 本当は、この 研究だけで 「森の 運び屋」と きめる ことは できません。

1回のふんに、胞子が約1億個

ヤマナメクジ属の Meghimatium fruhstorferi という種を調べた研究では、ふんから担子菌(いわゆるキノコ)と子のう菌のDNAが検出されました。多様な菌類を食べていることを示しています。そして1回のふんには、平均で約1億個の胞子が含まれていました。これは、論文が引用するハエ類の先行研究と比べて100〜200倍多いと報告されています[5]。数えているのは1日ではなく、1回あたりの数です。

食べられても、芽は出せるのか

発芽を試した4種のキノコのうち、ヒラタケ属とナラタケ類の胞子は、消化管を通ったあとも発芽する力を保っていました。チャヒラタケ属の胞子は、対照より早く発芽しました[5]。食べられても、芽を出せる胞子がある、ということです。

この結果から、ナメクジはキノコの胞子を運ぶ役を担っている可能性があります。ただし、これは1つの種についての1つの研究で、森全体でどれだけの役割があるかまでは分かりません。

ところで、落ち葉や枯れ木は硬いものです。それを分けているのは、ナメクジ自身なのでしょうか。

ナメクジの食性を、キノコの側から見ると何が分かるか。ヤマナメクジ属の Meghimatium fruhstorferi を調べた研究では、糞から担子菌と子のう菌のDNAが検出され、多様な菌類を食べていることが示された。1回の排泄物に含まれる胞子は平均約1.0×108個(約1億個)で、これは論文が引用するハエ類の先行研究の100〜200倍にあたると報告されている[5]。数字は1回あたりで、1日あたりではない。

胞子をたくさん排出するだけでは、運搬者にはならない。胞子が生きていなければ意味がないからだ。発芽能力を試した4種のキノコのうち、ヒラタケ属とナラタケ類の胞子は消化管を通過したあとも発芽能力を保ち、チャヒラタケ属の胞子は対照より早く発芽した[5]。したがって、少なくともこれらの菌類にとって、ナメクジは胞子を運ぶ役割を果たしうる。

ただし、限界もある。調べられたのは1つの種で、発芽を試したキノコも4種にとどまる。また、運ばれた胞子が実際に別の場所で定着してキノコになるかどうかは、この結果だけでは言えない。「運ぶ可能性がある」が、確かな言い方である。

では、落ち葉のような硬い植物を食べるとき、分解を担っているのはナメクジ自身なのか。

4. かたい 葉を 分けて いるのは、だれ?

4. 落ち葉のかたい成分を分けているのは、ナメクジ自身か

4. 腸内細菌がもつ分解酵素の遺伝子:Arion ater の例

落ち葉や 木は かたくて、とても 食べにくそうです。それでも ナメクジは 食べます。

ヨーロッパに いる Arion ater と いう ナメクジの おなかの 中を しらべた 研究が あります。おなかの 腸内細菌ちょうないさいきんの あつまりには、葉や 木の かたい せいぶんを 分けるのに かかわる こうそを つくる もとが、3383こ いじょう 見つかったと ほうこくされました[6]。

ここで 大事なのは、これは ナメクジ 自身の ちからでは なく、おなかの さいきんの ちからだ という ところです。ナメクジは、小さな なかまと いっしょに、かたい 葉を 食べやすく して いるのかも しれません。

ナメクジの腸にいる細菌の遺伝子

ヨーロッパに生息するナメクジ Arion ater は、生きた植物、腐った植物、動物の死骸、菌類など、さまざまなものを食べます。この種の腸内細菌の遺伝子を調べたところ、セルロースやリグニンの分解に関わる酵素を作る遺伝子が、3,383個以上見つかったと報告されています[6]。

これは「ナメクジの酵素」ではない

注意したいのは、この3,383個はナメクジ自身の酵素ではなく、腸にすむ細菌の集まりがもつ遺伝子だということです。ナメクジの体の中には、硬い植物を分ける力を持つ細菌が一緒にいる、と読めます。硬い落ち葉を食べられる理由の一部は、こうした腸内の細菌にあるのかもしれません。

ここまでは、ナメクジが「食べる側」の話でした。では、ナメクジを食べる側もいるのでしょうか。

落ち葉や朽ち木は、セルロースやリグニンなど分解しにくい成分を多く含む。ヨーロッパに生息する Arion ater の腸内メタゲノム解析では、この種が生きた植物と腐った植物、動物の死骸、菌類を含む様々なものを食べることが前提として述べられ、腸内細菌の集団から3,383個以上の炭水化物活性酵素(CAZymes)の遺伝子が見つかった[6]。

誤読しやすい点がある。これはナメクジ自身が持つ酵素の数ではなく、腸内細菌群集の遺伝子の数である。さらに、遺伝子の存在は酵素が実際にその場で働いていることまでは保証しない。ここから言えるのは、腸内細菌が植物成分の分解に関わる遺伝子を持つ、というところまでだ。また、これは Arion ater というヨーロッパの種の研究で、日本のナメクジにそのまま当てはまるかは別の問題である。

ナメクジを「食べる側」の話はここまでにして、次は逆の立場、つまりナメクジを食べる生きものを見る。

5. 食べる がわで、食べられる がわ

5. 肉食のナメクジと、ヒルに食べられるナメクジ

5. 食物網のなかのナメクジ:捕食者としても被食者としても

ナメクジの なかまには、ミミズだけを ねらう ものも います。からを もつ Testacella と いう ヨーロッパの ナメクジで、深い 土の 中で ミミズを つかまえます[7]。日本の ナメクジの 話では ありません。

反対に、ナメクジを 食べる 生きものも います。外国から 来た マダラコウラナメクジを、日本に もとから いる カワカツクガビルと いう ヒルが 食べて いる ようすが、しみんの 写真から 見つかりました。食べて いるかもしれない、と わかった ところ です[8]。

ナメクジは、食べる がわでも あり、食べられる がわでも あるのです。

ミミズだけを狙うナメクジ

ナメクジの中には、肉食に特化したものもいます。殻をもつナメクジ Testacella は、深い土の中でミミズを捕まえるとされます[7]。これはヨーロッパ原産の一群の話で、日本のナメクジのことではありません。

ナメクジを食べるヒル

外来のマダラコウラナメクジ(体長10〜15cm)は、2006年に茨城県で初めて確認され、2012年には北海道でも確認されました。北海道大学のプレスリリースによると、この外来ナメクジを、在来の大型のヒル(カワカツクガビル)が捕食している可能性が、市民が撮影した写真から示されました[8]。「可能性が示された」という段階で、広く起きていると決まったわけではありません。

ナメクジは、落ち葉やキノコを食べる側であるとともに、食べられる側でもあるようです。では、この森のナメクジを、私たちは身近でどう観察できるでしょうか。

ナメクジ類の食性は、植物食から肉食まで幅がある。殻をもつ Testacella は深い土壌中でミミズを捕食するとされる[7]。これはヨーロッパ原産の一群で、日本のナメクジの食性とは別の話である。

一方、ナメクジが捕食される側にまわる例もある。外来のマダラコウラナメクジ(体長10〜15cm)は、2006年に茨城県で初めて確認され、2012年に北海道でも確認された。北海道大学のプレスリリースは、在来の大型ヒルであるカワカツクガビルがこの種を捕食している可能性を、市民が撮影した写真から示したと述べる[8]。なお、マダラコウラナメクジの原産地は資料間で食い違うため、ここでは日本への外来種という点だけを扱う。「可能性が示された」段階で、一般的な現象と決まったわけではない。

以上から、ナメクジは落ち葉・菌類・動物質を食べる側であり、同時にヒルなどに食べられる側でもある、複数の立場に立つ生きものとして読める。ただ、各資料が扱う種は異なる(ヤマナメクジ属、Arion ater、Testacella、チャコウラナメクジなど)ので、「ナメクジは〜」と一括して言えるのは、雑食的で幅広いという程度にとどまる。

6. 昼の 石の 下を、そっと のぞいて みる

6. 昼のナメクジを、石の下で探してみる

6. 観察の手引きと、読んでおきたい資料

昼に、おうちの 庭など、石を うごかして よい ばしょで、石や 落ち葉の 下を、そっと のぞいて みましょう。ナメクジが ひそんで いる ことが あります。見つかるかは、天気や 場所しだいです。

見つけても、手では さわりません。さわって しまったら、手を よく あらいます。ナメクジは かわくのが にがてなので、のぞいたら、石や 葉は すぐ もとの とおりに もどして ください[2]。

見つけたら、その まわりに 落ち葉や キノコが あるか 見て みましょう。ナメクジが なにを 食べるのか、想ぞうが ふくらみます。

今日できること

昼間に、家の庭など石を動かしてよい場所で、石の下や落ち葉の下をそっとのぞいてみます。ナメクジは高温と乾燥に弱いので、見つけたらすぐに元どおりにします[2]。素手ではさわらず、さわったら手を洗います。見つからない日があっても、天気や場所のせいかもしれません。

見かけたあとに考えること

ナメクジの近くに落ち葉やキノコがあるかを見ます。それが何を食べているかの証拠になるわけではありませんが、野外の食べ物を想像する手がかりになります。

資料を読むなら

胞子の研究は、PubMed Central(PMC8855016)で全文が読めます[5]。英語の論文なので、図の数字を見るだけでも、1回のふんに約1億個という数が、どう数えられたのかが分かります。

観察するなら、昼間に石や落ち葉の下をそっとのぞく。ナメクジは日中は石などの下にひそみ、夜間に活動し、高温・乾燥に弱いとされる[2]。見つけても素手ではさわらず、さわったら手を洗う。観察後は石や葉を元に戻す。

食べ物の手がかりとしては、周囲の落ち葉やキノコの有無を見る程度にとどめる。それだけでナメクジの食性を決めることはできないが、本稿の資料が示す「落ち葉」「菌類」「動物質」の幅を、自分の目の高さで想像する材料になる。

資料を読む手順としては、まず胞子の運搬を調べた原著論文(PMC8855016)の方法と結果を読むのがよい。1回あたりの胞子数がどのように数えられ、何と比較されたか、発芽試験がどの種で行われたかは、本稿の要約では省いた部分が多い[5]。次に、腸内細菌の遺伝子の論文[6]と、ヒルの捕食の報告[8]を並べて読むと、同じ「ナメクジ」でも研究ごとに種と条件が違うことが見えてくる。

しらべた もとの じょうほう

参考にした情報源

参考にした情報源と、その使い方

本文で使った資料です。種が違う研究を混ぜないよう、本文で種名を書き分けました。

  1. imidas「ナメクジ」解説 https://imidas.jp/insight/k-40-100-16-05-g617/ (野外での食べ物・体の水分)
  2. 山口県「農作物の病害虫(ナメクジ類)」 https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/uploaded/attachment/61936.pdf (活動時間・雑食性)
  3. 国立環境研究所 侵入生物データベース「チャコウラナメクジ」 https://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/70390.html (食べ物・原産地・侵入時期)
  4. 鹿児島県立博物館「鹿児島の自然だより 第123号」 https://www.pref.kagoshima.jp/bc05/hakubutsukan/iimono/documents/51302_20160718153052-1.pdf (歯舌・ヤマナメクジの食べ物)
  5. Fungal spore transport by omnivorous mycophagous slug in temperate forest(PMC8855016) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8855016/ (胞子の数と発芽)
  6. Frontiers in Microbiology 2017, Arion ater の腸内メタゲノム https://www.frontiersin.org/journals/microbiology/articles/10.3389/fmicb.2017.02181/full (腸内細菌の酵素遺伝子)
  7. Mollusca of Ireland, Testacella maugei https://www2.habitas.org.uk/molluscireland/species.php?item=165 (ミミズを食べるナメクジ)
  8. 北海道大学プレスリリース(2017年7月21日) https://www.hokudai.ac.jp/news/170721_pr.pdf (ヒルがナメクジを食べる様子)

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